カージナルス故障者続出! ヌートバーも故障者リスト入り 160キロ強肩遊撃手が昇格予定

写真:故障者リスト入りしたカージナルスのヌートバー

すでにプレーオフ進出争いからは脱落しているカージナルスだが、8月に入って主力に故障者が相次いでいる。チームは有望株を昇格させることで穴を埋める方針のようだ。

日本時間8月18日、カージナルスはラーズ・ヌートバーを10日間の故障者リスト入りさせることを発表した。

ヌートバーは日本時間17日のアスレチックス戦で自打球が下腹部に直撃。一度はそのまま出場したが、結局途中交代となっていた。カージナルスは8月に入ってヌートバー以外にも二塁のノーラン・ゴーマンや外野手のディラン・カールソンも離脱しており、野手の戦力ダウンが深刻化している。

そんな中、チームはヌートバーの代わりにチームトップの有望株・メイシン・ウインを昇格させることを発表した。

ウインは2020年のドラフトで2巡目指名を受けた21歳の遊撃手。「チーム内最高のアスリート」「最高の強肩」と評され、走攻守すべてで高い能力を持つとされる5ツールプレイヤーだ。特にその強肩は素晴らしく、昨年のフューチャーズゲーム(マイナーリーグのオールスターにあたる)では遊撃からの送球で161km/hを記録した。MLB公式が発表したプロスペクトランキングではMLB全体で32位にランクインしており、高い期待を寄せられている。

現状を見ると、カージナルスがウインをいきなり遊撃のレギュラーとして起用する可能性はかなり高い。正遊撃手のトミー・エドマンは中堅も守れるため、遊撃にウイン、中堅にエドマンを回せば、ヌートバーの離脱で不在になった外野一枠の穴は埋まる。複数の主力離脱が出る中苦肉の策ではあるが、一応の手当をしたと言えるだろう。

ただ、気がかりなのはウインがマイナーリーグでMLB昇格に足ると言えるほどの成績を残していない点だ。ウインは今季傘下のAAA級でプレーし、打率/出塁率/長打率は.283/.356/.465。リーグ平均を100としたときの打撃貢献を示すwRC+は104と、ほぼリーグ平均レベルにとどまっている。もちろん21歳の遊撃手としてはかなり優秀な成績だが、MLBレベルでどの程度結果を残せるかという点では少し不安が残る。

カージナルスは明日メッツと対戦する。苦しいチーム状況ではあるが、期待の新星が明るいニュースを提供することはできるだろうか。

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