サラリーマンを中心に、老若男女さまざまな人たちが行き交う新橋。
そのニーズに呼応して、和洋折衷の安い店、高い店が濫立するエリアですが、意外と少ないのが魚専門の飲食店や居酒屋です。
豊洲・築地といった「魚の聖地」に比較的近い新橋なのに、これが不思議ですが、そんな中でとっておきの魚専門居酒屋を発見しました。
その名も「酒と日本酒 魚バカ一代」新橋本店（以下『魚バカ一代』）。
産地直送の新鮮で美味しい魚と約30種の日本酒をお楽しみいただける店で、2014年のオープン以来、魚を愛する人たちに絶大な支持を受けているとのこと。
舌の肥えた大人も大満足のこちらのお店で、絶品の魚料理をいただくことにしました。
6品の魚料理＋シメのラーメン＋飲み放題のコース
「魚バカ一代」は、各地の「今朝獲れ鮮魚」と、各地の酒蔵による日本酒をいただける店です。単品でのオーダーももちろん可能ですが、お得で楽なのがコース料理とのことで、今回は以下の【飲み放題付き 刺し盛りコース】をいただくことにしました。
【飲み放題付き 刺し盛りコース】6,000円(税込)
・刺身盛り合わせを含む6品＋蛤の出汁ラーメン
・生ビール、サワー、カクテル、焼酎、ウイスキー、ソフトドリンク飲み放題
飲み放題は2時間制（L.O.30分前）ですが、さらにグレードアップさせる場合は、日本酒12種類を楽しむことができる「プレミアム飲み放題」（＋500円）、さらに日本酒40種類を楽しむことができる「厳選日本酒飲み放題」（＋1000円）となっています。
いずれにしても、ある程度の中級の居酒屋さんで食べて飲めば、1人5000〜6000円くらいは軽く越えてしまうもの。さらに鮮度抜群の魚料理となれば、さらに値が張るものですが、これだけの飲み放題がついて6000円なら御の字でしょう。
付き出しと、鮮度抜群の牡蠣に感涙
というわけで、筆者は、デフォルトの飲み放題付きにし、さっそくコースをいただくことにしました。
まず最初にサーブされたのが「えんがわユッケ」と「つぶ貝わさび」。どちらも、鮮度抜群の具材を和えたもので、ビールやサワーとの相性抜群。暑い夏場には特に美味しい付き出しです。
次にサーブされたのが、プリップリの「牡蠣の刺身」。これがまた鮮度抜群で、牡蠣特有の磯の香りが口いっぱいに広がりました。こちらもまたお酒がグングン進みます。
店のポテンシャルを示す鮮度抜群でプリップリの刺身5点
そして、いよいよやってきたのが、「魚バカ一代」のポテンシャルを示す「刺身の5点盛り合わせ」。日によってネタが異なるそうですが、取材日はカンパチ、ブリ、マグロ、イサキ、アジでした。
いずれの魚もプリップリで旨みたっぷり。特にブリ、マグロは脂乗りが素晴らしく、それぞれの旨みが口いっぱいに広がりました。
その他の刺身ももちろん美味しく、鮮度馬群のみょうが、わけぎ、生姜、大葉などと合わせていただくと「生魚を食べる日本人で良かった」と改めて実感し、そしてお酒がまたグングン進んでいくのでした。
カキフライとあら汁に調理の技がキラリ
ここまででかなりお腹が満たされた筆者ですが、「魚バカ一代」にコースはまだまだ終わりません。次に来たのが「大粒カキフライ」と「あら汁」。
刺身でも食べられるであろう新鮮な牡蠣をカラッと揚げたもので、かじると、たっぷりついた衣のザクザク食感の奥から牡蠣の磯の香りが広がり、これがまた絶品。
かつおだしのきいたタルタルとレモンと合わせていただくと、また違った味わいにもなりました。
そして、「あら汁」。魚のあらで丁寧に取られた出汁は透明で、グツグツ沸騰させず弱火でじっくり火入れしていることがよくわかります。魚の具もたくさんあり、豆腐と一緒にいただくと、お酒で荒れた胃を優しく包み込んでくるような印象を覚えました。ほっこりさせられる味わいです。
シメの出汁ラーメンで最後まで大満足
ふーお腹いっぱい。いい感じに酔えたし、大満足……とお店を出ようとすると、最後のシメに「蛤の出汁ラーメン」が出ると店員さん。確かにそうでした。
しかし、ここまでで十分満足できましたが、さらに「蛤の出汁ラーメン」まで出してくれるなんてありがたいです。
丁寧に取られた蛤の出汁に、ねぎ、わけぎ、鰹節が乗せられたラーメンで、これがまた五臓六腑に染み渡る、実に滋味深い味わい。真っ白のツルンとした麺との相性も良く、最後までツルツルいただくことができました。
他のコースも気になる「魚バカ一代」
食べ終わった後、隣のテーブルを見てみると、筆者とは別のメニューがズラリ並んでいました。酔った勢いで聞いてみると、このテーブルでは「海鮮づくしコース」（7品・5500円）を楽しんでいるとのこと。
こちらのシメはラーメンではなく、「豪華海鮮ちらし」とのこと。これもまた彩り豊かであまり美味しそうだったので、写真を撮らせてもらいました。
こっちのコースも良いなと思いましたが、これは次回の宿題にすることにし、上機嫌でお店を後にしました。
いやはや、想像以上のポテンシャルと味わいを楽しませてくれた「魚バカ一代」。
新橋エリアでは、数少ない魚専門居酒屋だから人気があるんだろうと思うところもありましたが、そういうことではなく、このポテンシャルの高さと十二分に納得できる価格から、多くの人の心を掴んで離さないのだろうと考えを改めました。
とにかく人気の店ですので、来店の際は事前に電話などで予約するほうがベターです。
ぜひ一度、「魚バカ一代」の鮮度抜群の魚をつまみに、キンキンに冷えたお酒を飲んでみてはいかがでしょうか。控えめに言っても超オススメです！
「魚と日本酒 魚バカ一代」新橋本店
（うまいめし/ 松田 義人（deco））
