日光・世界遺産エリアに茶寮オープン 湯波や羊羹...名物料理味わって 旧坊をリノベーション

大光坊の店内

 栃木県日光市山内の世界遺産「日光の社寺」エリアに今月、社寺門前町にある古くからの日光名物などを楽しめる「山内茶寮 大光坊」がオープンした。創業100年以上の歴史を有する名店の湯波や羊羹(ようかん)などを使った料理、甘味(かんみ)を提供し、観光客らに日光の食の魅力を伝える。店長の竹谷俊亮(たけやしゅんすけ)さん(39)は「日光のおいしい物をそろえた。こだわって整えた庭を眺めながら、老舗の味を満喫してほしい」と話した。

 大光坊は同エリアにある「グリル&ステーキ 妙月坊」を運営する「和智」(山内、和智士朗(わちしろう)社長)の2店舗目で、4日にオープンした。かつて旧坊があった場所に建つ建物をリノベーションした。店名の大光坊は、その旧坊の名に由来する。和智社長は「かつて山内にはたくさんのお寺があった。店名だけでも復活させ、日光の歴史の奥深さを感じてほしい」と話す。

 木造平屋の建物からは、モミジなどの木々や芝が美しい風情ある庭が望める。竹谷さんは「雪見障子になっており、四季折々の景色も店の魅力」と説明する。

 メニューには老舗「海老屋」の揚巻湯波などが付いた「湯波膳」、明治元年創業の「ふじや」の生湯波を使用した「生湯波丼」が並ぶ。加えて、老舗和菓子店「湯沢屋」のあんこや1895年創業の「三ツ山(みつやま)羊羹本舗」の水羊羹などで作る「山内パフェ」などもある。和智社長は「老舗の味を一度に堪能できる店は、おそらくここだけ」と胸を張る。

 午前11時~午後5時(最終入店4時)。水曜定休。(問)大光坊0288.25.6560。

世界遺産エリアにオープンした大光坊の竹谷店長

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