夏休みの子育て家庭に弁当を無料配布 「知らない人からも支援が」 広がる共感の輪 広島 

夏休みの子育て家庭を応援しようと、広島市にある弁当店が取り組みを始めました。その取り組みとは、弁当の無料配布…。共感の輪が広がっていました。

広島市中区千田町にある弁当店「千田町キッチン」です。坂本千早(さかもと・ちはや)さんが3年前に開いた店ですが、8日から新しい取り組みを始めました。高校生以下の子どもがいる家庭向けに、毎日先着50人分まで弁当を無料で配布しています。

店主 坂本千早さん(54)
「『子ども食堂』って最近よく聞いてて、うちは弁当屋だから、ここで食べてもらうわけにもいかないし。『ああ、そうだ、配れば、夏休みなら取りに来てもらえるし』って。で、やりました」

坂本さん
「日替わりはヤンニョムチキンなんですけど、お子様用にはソースをケチャップで」

卵焼きやソーセージ、ヒジキや小松菜も入っています。早速、高校3年と中学3年の子どもがいるお母さんが弁当を受け取りに来ました。

弁当を受け取りに来た母親
「素晴らしいと思います。夏休みは、自分が作るのもバリエーションが決まってきて、丼とか手軽な物になりがちなんですけど、いろんな物を作ってくださる」

次は、親子で来店です。

●弁当を受け取りに来た親子
ーお弁当を見てみてどう?
「おいしそうです」
ーどのおかずが楽しみ?
「唐揚げ!コロッケ!」
「忙しいのでありがたいなと思いますし、たぶん利用されたい方もいっぱいいらっしゃるだろうなと思います」

この弁当の無料配布。坂本さん以外の善意にも支えられていました。

坂本さん
「ヒジキです。で、これと卵を6パックぐらい」

飲食店を経営する知人が食材を寄付してくれました。さらに、会ったことがない人たちからも援助の申し出が相次いでいるといいます。

坂本さん
「全く知らない方からきのうお電話があって、『お米を送ります』っていうことを言ってくださったり、『インスタを見たので』とお金を持ってきてくださったりとか、知らない方からの援助もあって、なんかびっくりしています。無料でよかったなと思って、逆に」

弁当の無料配布は、8月25日まで。坂本さんは今後もこうした取り組みを続けていきたいと話しています。

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