【睡眠】夏でもぐっすり眠りたい!暑くて眠れないときにおすすめの方法

「毎日暑くて寝苦しい」「エアコンをつけていると、寝冷えして途中で起きてしまう」など、夏場の睡眠で困っている人はとても多いようです。

夜間の最低気温が25度以上になる日を熱帯夜と呼び、9月に入ってからも熱帯夜が続くことも。

暑い夏こそきちんと眠って疲労回復することが大切です。今回は、暑い夏でもぐっすり眠るためのコツをお伝えします。

暑さによる睡眠の質低下に注意

暑い夏は体力を消耗して慢性的な疲労がたまりやすいため、しっかり眠って疲労回復することが欠かせません。睡眠不足が続くと疲れが蓄積してしまい、胃もたれやだるさなどの「夏バテ」症状を招くことに。

しかし、夏は睡眠の質が低下しやすい季節。入眠時には深部体温が低下しますが、夏場は高温多湿なので深部体温が下がりづらく、寝つきが悪くなるのです。

入眠時だけでなく睡眠中も、暑すぎたり逆にエアコンで寝冷えしてよく眠れなかったりと、夏は睡眠の質が悪くなりやすいのが特徴です。

暑い夏を元気に過ごすために、熟睡しやすい環境づくりと生活習慣の工夫をとり入れていきましょう。

夏でも熟睡できる環境づくりのポイント

熟睡しやすい環境づくりには、次の2点を意識しましょう。

1.部屋の温度を調節する

寝る30分前にはエアコンをつけて、部屋を冷やしておきましょう。一般的には、安眠しやすい温度は28度以下、湿度は40~60%といわれています。

28度を超えると熱中症になるリスクが高まるため、注意してください。

「エアコンによる寝冷えが心配」という人は風量や風向きを調節して、自分が一番快適に眠れる設定を探してみましょう。

2.寝具選びを工夫する

夏の睡眠不足対策には、寝具選びも大切です。

接触冷感の敷きパッドや掛け布団はひんやりした寝心地が特徴的で通気性も高く、寝具の中に熱や湿気がこもりにくいのでおすすめです。

天然素材なら、通気性・吸湿性に優れたコットンや麻が良いでしょう。

エアコンによる寝冷えを防ぐためにも、掛け布団はおなかだけでなく、足元まで掛けて寝ることが大切です。

寝る前にやっておきたい熟睡習慣

夜にぐっすり眠るため、寝る前にやっておきたい生活習慣を紹介します。

1.夕方から夜にかけての軽い運動

夕方から夜の時間帯、入眠3時間前くらいまでにウォーキングや軽いランニングなどの運動を行うとよく眠れるようになります。

一度運動するだけでは効果が薄いといわれており、継続することが大切です。

ただし、激しい運動や寝る直前の運動は、からだを興奮させて眠りにくくしてしまうのでNG。運動強度と時間帯に注意して、無理なく運動を続けましょう。

2.半身浴や足湯

寝つきをよくするために、シャワーを浴びるだけでなく湯船につかりましょう。深部体温は湯船につかると上昇し、入浴後に低下していくため、寝るときに深部体温が低くなって入眠しやすくなるのです。

全身浴が効果的ですが、「夏は全身浴だと熱い」という人は半身浴や足湯でも問題ありません。

寝るときの深部体温を効果的に下げるためには、寝る1時間半〜2時間前には入浴を終えましょう。

熱すぎるお湯は寝つきを悪くしてしまうため、40度以下のぬるいお湯に浸かるのがベストです。

不眠になりやすい人には漢方という選択肢も

ぐっすり眠れず困っているなら、漢方薬もおすすめです。

漢方薬のなかには、「不眠」に効果が認められているものもあり、内科や心療内科などでも処方されています。

不眠には背景としてストレスや過労、血流不足などが関わっていることが多く、

・自律神経の乱れを整え、ストレスが原因の疲労や睡眠の質を改善する
・いらだちや興奮を鎮めて寝つきをよくする
・血流をよくして中枢神経の機能を回復し安眠に導く

などの作用をもつ漢方薬を選びます。

睡眠薬のような対症療法ではなく、漢方薬は根本からの体質改善が目指せるので、不眠になりにくいからだ作りにもアプローチすることができます。

不眠対策のためにじっくり湯船につかったり、運動を習慣づけたりしたいと思っていても、忙しくて続けられない日もあるでしょう。しかし、漢方薬なら1日3回服用するだけなので、無理なく続けることができますよ。

不眠におすすめの漢方薬

酸棗仁湯(さんそうにんとう)

ストレスや過労による心身の疲れを和らげ、疲れすぎて眠れないなどの不眠を改善します。

柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)

比較的体力があり、ストレスを感じることが多くてイライラしがちな人に適した漢方薬です。心を落ち着かせることで不眠を改善します。

加味逍遙散(かみしょうようさん)

イライラしやすく、のぼせや肩こり、疲労感がある人に用います。からだの熱を冷まして心を安定させる漢方薬で、不眠のほかにもイライラ、ホットフラッシュに使用します。

実際に漢方薬を飲む際には、自分の症状や体質を考慮して適切なものを選ぶことが大切です。合わない漢方薬を飲んでも効果が得られず、副作用が出やすくなる場合もあるので注意しましょう。

自分に合った漢方薬を見極めるのは難しいため、漢方薬に詳しい医師・薬剤師に相談することをおすすめします。

「あんしん漢方」のような、スマホで専門家に相談できるオンライン個別相談もおすすめです。あんしん漢方では、漢方のプロがAIを駆使しながらあなたに適した漢方を見極めて自宅に郵送してくれます。

お手頃価格で不眠対策を始めたい人は、ぜひチェックしてくださいね。

暑い夏を乗り切るためには、ぐっすり眠ることが大切。しかし、暑さが睡眠不足を招く場合もあるため、意識的に睡眠環境や生活習慣を整えていくことが欠かせません。

よく寝れない人は、寝室の温度や寝具などが問題ないかチェックしてみましょう。夕方以降に軽い運動をしたり、半身浴を行なったりするのもおすすめです。

日中はアクティブに活動し、夜はしっかり眠って、夏の暑さに負けない毎日を送りましょう!

<この記事を書いた人>

あんしん漢方薬剤師山形 ゆかり
薬剤師・薬膳アドバイザー・フードコーディネーター。病院薬剤師として在勤中、食養生の大切さに気付き薬膳の道へ入り、牛角・吉野家他薬膳レストラン等15社以上のメニュー開発にも携わる。症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でも薬剤師としてサポートを行う。

(ハピママ*/ あんしん漢方)

© ぴあ朝日ネクストスコープ株式会社