ニジェール軍事介入日を「決定」 西アフリカ諸国経済共同体

ニジェールへの対応について記者団に説明する西アフリカ諸国経済共同体のムサ委員長=18日、ガーナ・アクラ(ロイター=共同)

 【ナイロビ共同】クーデターが起きたニジェールへの対応を巡り、西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)で安全保障を担当する委員会のムサ委員長は18日、軍事介入の「開始日を決めた」と述べた。具体的な日付は明かさなかった。ロイター通信が伝えた。発言には、権力放棄の求めに応じない軍事政権への圧力を強める狙いがある。

 17日からガーナの首都アクラで開いていた加盟各国の軍首脳による会合で発言した。ムサ氏は交渉での解決の試みを優先するECOWASの従来方針も強調。「ドアは閉じていない」とし、軍政に交渉のテーブルに着くよう促した。会合では軍事介入に備えた待機軍の規模などを話し合ったとみられるが、詳細は公表しなかった。AP通信によると、ナイジェリア、コートジボワール、ベナン、セネガルなどが派遣し、数千人規模になるとの見方がある。

 ニジェールの隣国マリとブルキナファソは、軍事介入があればニジェール側で参戦する意向。ECOWASの派兵にアフリカ連合平和・安全保障理事会が反対しているとの観測も出る。

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