八幡平・サラダファーム自己破産申請へ 負債約2億1900万円

 八幡平市平笠の農業生産法人サラダファーム(資本金1800万円、田村恵社長)が自己破産申請の準備に入った。帝国データバンク盛岡支店によると、負債額は約2億1900万円。飼育するアルパカなどは葛巻町のくずまき高原牧場が引き受ける方向だ。

 2008年に岩手エッグデリカ(現たまごファクトリー)の農業部門として分社化し設立された。イチゴ狩り体験のほか、自社生産の花苗、ガーデニング資材、味付きゆで卵、温泉卵などを販売。盛岡市内の商業施設で総菜・スイーツ販売店なども展開し、ピーク時の21年12月期の売上高は3億8657万円だった。

 22年12月に岩手エッグデリカが指定外添加物を使って味付きゆで卵を製造し、食品衛生法違反で23年1月まで営業禁止処分を受けた。その後はサラダファームへの援助が途絶え、単独で事業継続に取り組んだが、過去の赤字決算も影響し債務超過となっていた。原価高騰の影響も吸収できず資金繰りが限界に達し、7日に事業を停止した。

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