途中出場・大迫勇也が執念の同点弾!首位・神戸が柏に何とか追いつきドロー決着【明治安田J1第24節】

19日、明治安田生命J1リーグ第24節のヴィッセル神戸vs柏レイソルがノエビアスタジアム神戸で行われ、1-1の引き分けに終わった。

リーグ優勝に向け、勝ち点を伸ばしていきたい首位・神戸。前節の川崎フロンターレ戦は大迫のFK弾を守りきり、0-1で勝利。連敗を回避していた。今回は川崎F戦で負傷交代した大迫がベンチスタートとなり、3トップは左から汰木、ジェアン・パトリッキ、武藤嘉紀の並びとなった。

対するアウェイの柏は16位と下位に沈んでいるものの、8月の成績は公式戦2勝1分と復調の気配。前節はセレッソ大阪相手に幸先良く先制しながら、後半アディショナルタイムに同点ゴールを許す悔しい引き分けに終わっていた。C大阪戦からのメンバー変更はなしで首位との一戦に臨んでいる。

ブロックを敷きつつも前線から激しく守備にいく柏。ボールを奪えば素早く前へと仕掛けていく。一方の神戸は様子を見ながらの入りとなった。

主導権を握る柏は17分、セットプレーから神戸ゴールに迫る。左サイドでFKを得ると、マテウス・サヴィオのクロスに犬飼が頭で合わせにいく。しかし、うまくヒットしきれず武藤嘉紀にクリアされた。

ペースを握りたい神戸もFKからチャンス。22分、敵陣中央辺りからキッカーの初瀬がボックス内にボールを送ると、ファーで佐々木折り返す。これに反応した齊藤が至近距離からシュートを打ったが、柏守備陣がブロック。マテウス・トゥーレルが押し込もうとしたが、シュートは枠の左に外れた。

この場面で神戸にアクシデントが発生していた。シュートを打った際に相手選手と交錯していた斎藤が負傷。24分に扇原と交代することになった。

その後もセットプレーを軸にゴールに迫る両チーム。43分には、神戸のFKのこぼれ球をボックス手前で拾った汰木が右足で狙っていったが、シュートはバーの上を越えていった。

このままゴールレスで終えるかに思われた45分、柏が見事な速攻でゴールを奪う。ハーフウェーライン付近でマイボールにすると、左ハーフスペースから持ち上がった山田が左サイドのマテウス・サヴィオへと展開。ゴール前に走り込んだ細谷が折り返しに合わせ、前半のうちに先制に成功した。

後半は両チーム共に選手交代なしで迎えたものの、神戸はジェアン・パトリッキと武藤嘉紀のポジションをチェンジ。武藤嘉紀が中央に位置することとなった。

いきなり武藤嘉紀をターゲットに攻め入った神戸だが、柏の鋭いカウンター攻撃に遭う。48分、自陣内でボールを奪ったマテウス・サヴィオがそのまま持ち上がり、前線の細谷へスルーパス。細谷は勢いそのままGKもかわしたが、ボールタッチがわずかに強く、惜しくもゴールラインを割ってしまった。

徐々にペースを掴み始めた神戸は、その勢いを加速させるべく61分にエース・大迫と新加入の新井を投入。佐々木と汰木をベンチに下げた。

直後の63分、神戸デビューの新井がいきなり持ち味を発揮する。左サイドでボールをキープすると、中を向いてから右足でゴール前にクロス。反応した武藤嘉紀がうまく収めきれなかったものの、精度の高いキックでチャンスを演出した。

神戸は77分にも交代カードを切り、飯野と山川をピッチに送り出す。すると79分、右サイドに入った飯野が縦への仕掛けからクロスを上げ、ファーの新井へまでボールが届く。新井はボレーシュートを狙っていったが、うまくミートしきれなかった。

積極的に動きながらも同点ゴールが遠い神戸だったが、試合を動かしたのはやはりこの男だった。82分、左サイドでFKを獲得すると、初瀬のクロスから大迫がヘディングシュート。これがゴール左に決まり、大迫の今シーズン18点目で試合が振り出しに戻った。

追いつかれた柏は84分にこの試合最初の交代を行い、三丸と小屋松がピッチに立つ。89分にはフロートと仙頭、後半アディショナルタイムには武藤雄樹を投入し、勝ち点「3」を狙いにいくが勝ち越し点は奪えず。神戸も初瀬の直接FKなどで柏ゴールに襲いかかるが、結局試合は1-1のまま終了。勝ち点「1」を分け合う結果となった。

ヴィッセル神戸 1-1 柏レイソル

【神戸】

大迫勇也(後37)

【柏】

細谷真大(前45)

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