5年ぶり、夜空彩る4千発に興奮喝采 猪名川花火大会 14万人魅了

猪名川の夜空を彩った花火=川西市加茂6(撮影・浮田志保)

 大輪の花火が北摂地域の夜空を彩る第75回猪名川花火大会が19日夜、兵庫県川西市と大阪府池田市の市境を流れる猪名川河川敷であった。新型コロナ禍や台風の影響で中止が相次ぎ、開催は5年ぶり。色とりどりの約4千発が打ち上げられ、約14万4千人(主催者発表)の観客を魅了した。

 両市などの主催。今回のテーマは「猪名川花火芸術祭」で、開始時刻となる午後7時半の10秒前からカウントダウンが始まると、待ちわびた観客から歓声が上がった。家内安全と火難厄よけを願う池田市の「がんがら火祭り」や、色とりどりの花が咲く川西市北部の「黒川ダリヤ園」を表現した鮮やかな花火が、夜空を染めた。

 クライマックスは、短時間に連続して打ち上げる特大のスターマインの「大空中ナイアガラ」で、大迫力の音と金色の光で柳の枝葉を表現すると、観客から拍手が送られた。

 川西市側の河川敷から初めて鑑賞した男子中学生(12)=同市=は、母親(48)らと参加し「打ち上げられた花火の色が変わっていく瞬間が、とてもきれいでした」と笑顔で話した。(浮田志保)

© 株式会社神戸新聞社