100年ぶり新調の頭披露 砺波・鷹栖で伝統の獅子舞躍動

4年ぶりの秋祭りで伝統の獅子舞を披露する会員=砺波市鷹栖のたかのす認定こども園

  ●保存会、継承誓う 再始動から半世紀

 砺波市鷹栖地区で19日、神明社の秋祭りが4年ぶりに行われ、鷹栖東部獅子方保存会が2年前に約100年ぶりに新調した獅子頭が披露され、地域が活気づいた。今年は保存会が再始動して50周年の節目で、会員らは炎天下の中で勇壮な獅子舞を繰り広げ、伝統を次代に受け継ぐ決意を新たにした。

 保存会によると、神明社の秋祭りは「砺波地域では最も早い秋祭り」として毎年19日に行われていたが、過去3年間は新型コロナの影響で中止していた。

 先代の獅子頭が約100年前に譲り受けてから傷みが激しくなったため、井波彫刻など伝統の技を駆使して2021年6月に獅子頭を新調した。

 今年の秋祭りは、新しくなった獅子頭のお披露目を兼ねて行われた。小学生から大人まで約40人が真宗大谷派正安寺を発着点に地域に繰り出し、1、4区の約110軒を一軒ずつ回った。会員らは笛や太鼓の囃子(はやし)や威勢の良い掛け声に合わせて躍動し、地域の安全を願った。住民からは盛んに拍手が送られ、地域がにぎわいを見せた。

 4年ぶりの秋祭りと保存会の再始動から半世紀の節目が重なり、鷹栖東部獅子方保存会の武佐龍暁会長は「伝統の獅子舞が復活できて良かった」と話した。

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