長崎市長が陸上競技場を視察 平和公園スポーツ施設の再配置問題 「市民の声聞き議論」

陸上競技場存続を訴える市民の意見を聞く鈴木市長(中央)=長崎市松山町、陸上競技場

 長崎県長崎市と西彼時津町を結ぶ「長崎南北幹線道路」整備に伴い、ルート上の平和公園スポーツ施設(長崎市松山町)の再配置議論を進めるため、長崎市の鈴木史朗市長は19日、陸上競技場を視察し「市営松山平和運動公園を守る会」(佐藤悟会長)や市民ランナー、中高生らの意見を聞いた。
 市は市民総合プールを競技場部分に移す案を示したが、競技場関係者の反発を受け、両施設の移転や存続について話し合う再検討部会の委員を先月28日に決めた。
 同競技場で約70人が鈴木市長と対面。市内の中学生たちは「バスで来やすく、唯一400メートルトラックを走れる場所」「陸上競技場がなくなると、土日は柿泊まで練習に行かないといけなくなり、お金も時間もかかって練習時間が短くなる」と現在地の利便性を訴えた。守る会の井上秀明事務局長は「アスリートの技術力向上にいい場所。健康長崎を推進するなら、なくさないでほしい」と求めた。
 鈴木市長は「現場に足を運び、さまざまな切実な声があると分かった。再検討部会において、みなさんの声を聞きながら議論を進める」と話した。

© 株式会社長崎新聞社