二つの「村」だった海老名 関東大震災の被害と復興知る資料展

関東大震災の被害の様子を写真で紹介している資料展=海老名市温故館

 関東大震災の発生から100年に合わせ、神奈川県海老名市域の当時を伝える資料展が、海老名市温故館(同市国分南)で開かれている。震災当時、海老名村と有馬村の二つの村だった市域の被害や復興の様子を、写真や文書など計約40点の資料と解説を通して知ることができる。市教育委員会の主催で、10月1日まで。

 人口が計約9千人だった両村では震災によって、計約1600戸あった世帯のうちの半数以上が全壊し、計50人余りが亡くなった。相模川に近い西側の低地の被害が大きかったという。

 資料展では、崩れ落ちた橋や倒壊した寺の写真、建物の倒壊状況をまとめた村の文書のほか、復興に向けた委員会の資料も公開。市内に建てられた記念碑なども紹介している。

 押方みはる館長(55)は「当時の海老名村と有馬村でも被害があったことや、復興に尽力した方がいて現在があることを知ってほしい」と呼びかけている。

 開館時間は午前9時から午後5時15分まで(入館は同4時45分まで)。9月4日は休館。入館無料。問い合わせは、同館電話046(233)4028。

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