【韓国】企業のUターン促進へ、税制支援を拡大[経済]

韓国政府が2024年から、海外から国内に復帰する企業(Uターン企業)への税制支援を拡大する方針であることが分かった。所得税と法人税のほか、取得税や財産税も減免する。Uターン企業を誘致することで産業の空洞化を防ぎ、地域経済の活性化につなげたい考え。

韓国行政安全部が17日発表した地方税制改正案によると、24年からUターン企業に対して取得税50%、財産税75%を減免する。対象となるのは海外で2年以上事業場を運営し、過密抑制圏域(首都圏)以外の地域に復帰した企業。ただし、4年以内に海外の事業場を閉鎖・譲渡して、国内事業場の新増設を完了しなければならない。

取得税については、地方自治団体の条例によってはさらに50%追加で減免され、最大で100%の減免が可能になる。

政府はこれとは別に、7月に発表した税制改正案にもUターン企業への税制支援を盛り込んでいる。所得税・法人税の減免期間を現行の7年から10年に拡大する。現在はUターン企業に対して5年間は所得税・法人税を全額免除した後、その後2年間は50%減免している。これを7年間全額免除、その後3年間50%減免とする。

■22年のUターン24社止まり

政府は14年からUターン企業の誘致に乗り出しているが、これといった成果は出ていない。国内企業の22年の海外新設法人は2,456社に上ったが、Uターン企業は24社にとどまった。

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