酒田市長選、矢口氏が無投票初当選 県内市町村初の女性首長

矢口明子氏

 任期満了に伴う酒田市長選は20日に告示された。新人で前副市長の矢口明子氏(56)=同市中町3丁目=以外に届け出はなく、記録が残る1955(昭和30)年以降で、同市長選で初の無投票当選を果たした。県内市町村では、55年以降で初の女性首長となる。

 矢口氏は市内全域を遊説し、午後5時前に東大町1丁目の事務所に到着した。加藤鮎子衆院議員(県3区)や丸山至酒田市長、新田嘉一平田牧場グループ会長らの祝福を受けた。矢口氏は「心から感謝したい。財政が厳しい中、安心安全で豊かに市民が暮らせるためにはどうしたらいいのか、皆さんと意見交換しながら、まちづくりを進めていけることを楽しみにしている」と抱負を述べた。

 矢口氏は2016年2月、東北公益文科大教授から副市長に就き、丸山市長を約7年間、支えた。丸山市長が今年5月に勇退の意向を示し、6月1日に出馬の意向を表明した。

 過去の国政選挙の影響で前回市長選は分裂した市議会保守系の2会派が矢口氏支援でまとまり、一部の非保守系市議らも支援に回った。

 同日告示された市議補欠選(欠員2)は、無所属元職の農業佐藤伸二(66)=中牧田、無職阿部秀徳(61)=若宮町1丁目、無職田中斉(66)=宮野浦2丁目=の3氏と、日本維新の会新人の会社役員小川隆一氏(47)=字新町=が立候補を届け出て、4人による選挙戦が確定した。投開票は27日。

 期日前投票の受け付けは市役所と八幡タウンセンター、松山農村環境改善センター、平田総合支所が21~26日の午前8時半~午後8時、東北公益文科大が23、24両日の午前10時~午後7時、とびしま総合センターが24日午前7時~正午。

 19日現在の有権者数は8万4259人(男4万251人、女4万4008人)。

矢口 明子(やぐち・あきこ) 56 無新 (1)無職(2)ビクトリア大行政大学院(3)市副市長、公益大教授。当1 ((1)職業(2)最終学歴(3)主な経歴、当選回数)

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