香港、日本水産物の消費減少 処理水放出へ高まる不安

日本産の冷凍マグロを手にする高俊傑氏=17日、香港(共同)

 【香港共同】東京電力福島第1原発処理水の海洋放出計画を受け、香港で日本産水産物の安全性への不安が高まっている。地元輸入業者によると、放出のニュースが頻繁に報じられる影響で市民が日本産を避ける傾向が顕著となり、以前に比べ消費が減少。経営が元々不安定だった日本料理店の中には閉店に追い込まれるところも出てきた。

 香港は日本の水産物の輸出先として国・地域別で中国に次ぐ2位。放出されれば、風評被害が増すのは必至だ。

 「通常より2割以上は受注が減った。放出されれば当面は半分以下に落ち込むだろう」。香港の日本産水産物輸入大手、力生の高俊傑社長は輸入業者や日本料理店に大打撃になると語った。

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