インフラ整備に1千億円超 熊本、TSMC進出で

熊本県の蒲島郁夫知事(左から2人目)から要望書を受け取る岸田首相=21日午後、首相官邸

 半導体の受託生産世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)が熊本県菊陽町に進出するのを受け、県は21日、試算の結果、鉄道や道路、排水といったインフラ整備に今後10年間で総額約1140億円が必要として政府に財政支援を要請した。蒲島郁夫知事が首相官邸を訪れ、岸田文雄首相に直接訴えた。

 蒲島氏によると、首相は「(半導体工場は)日本の経済安全保障にとっても重要でしっかり支えたい」と応じたという。蒲島氏は、TSMCが熊本県に第2工場の建設を検討していると指摘し、インフラの整備を急ぐ考えを示した。

 蒲島氏は財務、経済産業、国土交通の3省も訪問し、2024年度予算への反映を要望した。

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