青森県知事と県内40市町村長、ラインワークス開始 ビジネスチャットで意見交換迅速化

ビジネスチャットの画面。宮下知事、西市長、小又町長が短文でやりとりした

 宮下宗一郎知事は21日、青森県内40市町村長との連絡手段として、ビジネスチャット「LINE WORKS(ラインワークス)」の運用を開始した。インターネット上で複数人と同時に短文をやりとりできる仕組みを活用し、県の政策課題に関する意見交換や災害時の情報共有を迅速化する。

 ラインワークスは無料通信アプリ「LINE」のビジネス版。県によると、知事と市町村長との意見交換は従来、主に電話や会議の場で行われており、ビジネスチャットを活用するのは初めてという。

 運用初日の21日は、宮下知事と西秀記青森市長(県市長会長)、小又勉七戸町長(県町村会長)の3者が実際に短文でやりとりし、利便性を確認した。宮下知事は知事室でパソコンに向かい、「このホットラインは、県政だけでなく市町村発展にも大いに貢献する」「市町村長会議のやり方もより内容が充実したものに変えていきたい」などのメッセージを打ち込んだ。

 ラインワークスのグループ機能を活用すれば、全市町村長と同時に情報共有することも可能。今後は必要に応じて、テーマ別のグループも設ける。

 宮下知事は市町村長との連携強化に向け、ラインワークスを導入することを、6月の知事選の公約に掲げていた。同日の取材に「市町村との距離がゼロになった。県政との連携が一層進む」と強調。「紙の資料では伝わらない各市町村の熱意やこだわりが分かる」とし、国への要望内容を協議する際にも活用する考えを示した。

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