人身事故多発交差点 青森県内最多は浜田(青森市)の8件 2022年、5件以上は6カ所

昨年、県内最多となる8件の人身事故が発生した浜田交差点=7月31日、青森市

 2022年、青森県内で人身事故が5件以上発生した「交通事故多発交差点」は6カ所で、最多は青森市の浜田交差点の8件だったことが県警のまとめで分かった。前年の人身事故がゼロで、比較的交通量の少ない六戸町の交差点でも事故が急増。県警は「どの交差点にも交通事故の危険は潜んでいる」と警鐘を鳴らしている。

 県警交通企画課によると、22年に県内で発生した交通事故は2375件(前年比83件減)、負傷者数は2853人(同66人減)でいずれも過去5年で最少。死者数は前年比2人増の31人だった。交通事故のうち約55%に当たる1306件が交差点で発生した。

 22年の交通事故多発交差点は八戸市が2カ所、青森、弘前、十和田、六戸の4市町で各1カ所。21年からは名称のない交差点も統計に含めており、十和田市と六戸町の2カ所が該当した。

 青森市の浜田交差点で発生した人身事故は、前年の3件から5件増の8件。うち7件が信号無視や、周囲の車や歩行者への注意不足が原因だった。同所は、国道103号と国道7号が交わる大型交差点で、朝夕の通勤時間帯に渋滞が発生しやすい。17年にも交通事故多発交差点に挙げられ、この年は7件中4件が右折車と対向してきた直進車との衝突事故だった。

 前年のゼロから5件に急増した六戸町のバイパス柳沢交差点南側十字路は、周囲に農地が広がる交差点。5件全てが出合い頭の事故で、優先通行の妨害や一時停止を怠ったことが原因だった。この交差点は見通しが良く、交通量が比較的少ない半面、ドライバーの周囲の確認がおろそかになりやすいという。同じく5件発生した、十和田市の住宅街にある東十二番町交差点北西側十字路も同様の傾向が見られた。

 「ゆりの木通り」の愛称で知られる八戸市の八戸東高校入口交差点では7件発生。片側2車線の同交差点は右折専用車線がなく、右折車がいると渋滞が発生する。そのため、直進車が右折車を追い越そうと、車線変更をする際に追突や衝突などの事故が起こりやすいという。今回は2件が進路変更時の事故だった。

 県警は広報啓発や取り締まりを進め、事故防止を図る。同課の田中光男次長は「ドライバーも歩行者も、道路を利用する全ての人が、事故を起こさない、遭わないように注意することが大切」と話した。

 22年の危険交差点は県警ホームページで確認できる。

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