須磨海づり公園、シンボルの管理塔を撤去 クレーン船で持ち上げ移動 24年の再開に向け

撤去に向けてクレーンでつり上げられる須磨海づり公園の管理塔=23日午前、神戸市須磨区一ノ谷町沖(撮影・風斗雅博)

 台風被害で休園し、2024年度中の再開に向けてリニューアルが進む神戸市立須磨海づり公園(同市須磨区)で23日、シンボルとして親しまれた管理塔の撤去作業が行われた。今年11月末までに塔の土台や一部の釣り場の撤去を終える予定で、工事が本格化する。

 同公園は18年の台風で高波などの被害を受けて休園を余儀なくされた。市は再開に向けて検討し、今年7月、事務所棟や売店など陸上施設のリニューアルイメージを公表。パーゴラ(日陰棚)を取り入れた広場などを新たに設ける。

 円形の管理塔は、1976年のオープンから公園のシンボルになった。内部には売店とレストランがあり、釣り客らに長年親しまれてきたが、リニューアルで撤去が決まった。

 この日の工事では、横付けした大型クレーン船が高さ約14メートル、重さ約300トンの管理棟を持ち上げ、台船に移した。ポートアイランドに運ばれ、解体されるという。

 作業を見届けた市の担当者は「須磨の海で40年以上親しまれた施設なのでさみしい思いはあるが、多くの人に楽しんでもらえるよう、公園を再整備したい」と話した。(杉山雅崇)

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