そごう・西武売却、25日に判断 セブン交渉最終段階、労組反発

そごう・西武の主力店、西武池袋本店=2022年6月

 セブン&アイ・ホールディングスは傘下の百貨店、そごう・西武売却を判断する取締役会を25日に開くことが23日、分かった。9月1日にも2千億円規模で米投資ファンドに売る計画で、長期化した売却交渉は最終段階を迎えた。ただ、そごう・西武の労働組合は売却に反対姿勢を崩しておらず、ストライキを含めた対応を協議しており、出方が焦点となる。

 売却は西武池袋本店(東京都豊島区)の改装を巡る調整難航で2度延期した。セブンは計画の一部変更で関係者の理解を得られたと判断したもよう。雇用不安を訴えるそごう・西武の労組は7月に全員投票でスト権を確立していた。

 米投資ファンドはフォートレス・インベストメント・グループ。西武池袋本店を巡っては、ファンドと連携する家電量販店大手ヨドバシホールディングスが低層階に入居する計画に対し、地権者などが反発。ヨドバシは1階主要部への入居を断念した案を示し、理解を求めていた。

 セブンは今月1日、そごう・西武の社長を交代。新たにセブン側から3人の取締役を就任させ経営体制の刷新を図った。

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