大人200円増1500円に 2024年の砺波・チューリップフェア 経費増加が要因、小人は据え置き

 砺波市は来春開催する「2024となみチューリップフェア」の大人(高校生以上)の入場料を1500円に200円値上げする。経費の増加が要因で、入場料の改定は2021年以来3年ぶり。小人(小中学生)の200円は据え置く。夏野修市長が22日の会見で明らかにした。

 市によると、入場料の改定は球根の植え込みや装飾作業などの人件費や球根代や資材などの物価、電気代など光熱費が2割程度上がっているため。約35万8千人が来場した今年のフェアはほぼ収支均衡だったが、「花のクオリティーを維持していくと経費的に今の状況では厳しい」(夏野市長)という。

 一方で次代を担う小中学生に多く来てほしいとの思いから、入場料を据え置き、団体や前売りの100円引きも変更しない。小学生未満や、障害者手帳の提示者や介助者1人も入場無料。

 第73回となる来春のフェアのテーマは「チューリップで広がる 彩りの波」で、「感動や笑顔、癒やしが波紋のように広がっていく期待をイメージした」(夏野市長)という。

 会期は4月23日~5月5日の13日間。来年は砺波市の合併20周年となり、姉妹都市の関係者を招待して記念式典を開会式前に開催する関係で、例年22日の開会日を1日後ろ倒し、会期を1日短縮する。

 フェアでは300品種300万本のチューリップが彩り、21万本で地上絵を描く大花壇や、モニュメントと植え込みデザインが鮮やかな円形花壇、高さ4メートル、長さ30メートルの花壇「花の大谷」などが楽しめる。

 来年は市美術館で特別展「~今森光彦 自然と暮らす切り絵の世界~」を北陸で初めて開催する。園内のスカイウオークののり面をビオラで装飾して写真スポットを演出。癒やしスポットとして人気の「こもれびガーデン」にカフェが登場するなど趣向を凝らす。

 夏野市長は来年のフェアについて「多くの方々に来ていただくことを大いに期待している」と話した。

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