宇都宮・ローソンの店員ら4人に感謝状 特殊詐欺被害を防ぐ 宇都宮南署

感謝状を手にする飯塚さん(中央)と福田さん

 【宇都宮】特殊詐欺被害を未然に防いだとして、宇都宮南署はこのほど、市内のコンビニ2店の従業員ら4人に感謝状を贈った。

 ローソン宇都宮春日町店のパート従業員飯塚美智子(いいづかみちこ)さん(57)は6月20日、50代の女性客が30万円分のギフトカードを購入しようとするのを不審に思い、使用目的を尋ねた。メモを見ながら「孫にパソコンを買う」などと答えたため、詐欺を疑った。客として訪れていた鹿沼市東町1丁目、看護専門学校3年福田敬子(ふくだけいこ)さん(41)も協力して女性を説得し110番した。

 飯塚さんは「特殊詐欺のニュースはよく見るが、自分の働く店で起きて驚いた。不審に思ったら、すぐに警察に相談したい」と話した。福田さんは「女性が被害に遭わなくてよかった」と安堵(あんど)した。

 また、ローソン宇都宮針ケ谷町店のパート従業員の五島百合子(ごしまゆりこ)さん(44)と山中弥生(やまなかやよい)さん(44)は7月13日、電話しながらギフトカードを買おうとした70代男性を不審に思った。「インターネットを利用中、警告画面と電話番号が表示された。電話すると、修理代として8万円分のカード購入を求められた」と話したため、詐欺を疑い110番した。

 五島さんは「被害を防げてよかった。不審に思ったら、また声掛けしたい」と力を込めた。川上俊之(かわかみとしゆき)署長は「勇気ある行動に感謝している」とたたえた。

感謝状を手にする五島さん(中央)と山中さん

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