無免許運転を繰り返した中山県議 専門家は「常習性が見られ責任は重い」 選挙戦支援の連合静岡も“推薦”取り消し(静岡県)

無免許運転が発覚した中山 真珠 県議をめぐっては免許の失効に気付いた後も運転を繰り返していたことが明らかになっていますが、専門家からは「常習性がみられ、社会的な責任は重い」との声が上がっています。

静岡県政史上、最年少で当選した静岡市清水区選出の中山 真珠 県議。運転免許の失効に気付きながら車の運転を繰り返していた問題をめぐり、これまで支援してきた人たちからも非難の声が上がっています。

静岡県議選で中山県議に「推薦」を出し選挙戦を支援してきた労働組合の組織「連合静岡」は22日「推薦」を取り消しました。連合静岡は、中山県議と交わした誓約書にある「社会的秩序を守ること」などの条件が守れなくなっていることを理由としていて、中西会長は「議員としての責任をしっかりとるべきだ」と話しています。

中山県議は8月4日、静岡市内の横断歩道で、一時停止をせず、歩行者の通行を妨げたとして、違反切符を切られ、その際、無免許運転であることが発覚しました。

運転免許の失効に気付いたのは8月1日。その翌日に、免許を更新しようと自ら車を運転して中部運転免許センターを訪れていました。その時の状況について今月8日の会見では…

(中山 真珠 県議)

「免許センターから『きょうは何で来ましたか』と聞かれ『車で来ました』と伝えると、『本来それは無免許になってしまう』とその場で聞いた」

その日は受付時間が過ぎていたため、更新の手続きができず、所属していた会派などには「帰りは運転代行業者を利用した」と説明していました。

しかし、関係者によりますと、防犯カメラの映像などから、運転免許センターの帰りも自ら車を運転していたとみられることが新たに分かっています。

今回の無免許運転について、自動車事故に関連する事件を担当してきた増田 英行 弁護士は「常習性がみられる」と話します。

( 増田 英行 弁護士)

「無免許運転の場合、“うっかり”はあり得ることだが、無免許運転の事案の中で、非常に重要視されることが常習性、何度繰り返しているのか、繰り返してる中で、無免許であることを認識しているのにもかかわらず、運転をしたのかというところが、非常に重要視され、量刑にもかなり影響する」

また、県民を代表する立場の県議が、繰り返し法律に違反したことの「社会的な責任は重い」と話します。

( 増田 英行 弁護士)

「初犯であれば罰金処分。20万円から30万円ぐらいの罰金を支払う」「バレなければいいだろうとか、2、3回ならいいだろうと、また何回か乗ってしまうとなると、常習性が認められ始める。より高い高額の罰金で済むのか、初犯であっても懲役刑、執行猶予付きの懲役刑を科されるボーダーラインにある事案かな」

所属していた県議会会派「ふじのくに県民クラブ」も「虚偽の説明を受けた」として、辞職勧告決議案の提出を検討しています。また今回の無免許運転について警察も捜査を続けています。

中山県議は8月8日の会見で、議員を続ける意向を示していましたが、その後、体調不良を訴え、「9月30日までの休養を要する」との診断書を県議会に提出しています。

今後、自身の進退についてどのような判断をするのでしょうか。

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