慶応高、祝福の人だかり 横浜、選手現れずため息も

東急線日吉駅周辺の商店街に掲げられた横断幕=24日

 全国高校野球選手権大会で107年ぶりの優勝を果たした慶応高の選手らが24日、地元の横浜市に戻った。優勝セレモニーなどはなかったが、同校近くでは激闘を制した選手らを一目見ようと多数の人が集結。商店街では記念セールをする店舗もあり、祝福ムードに包まれた。

 「エンジョイベースボールで全国制覇 おめでとう!」。慶応高の最寄りの東急線日吉駅では、電光掲示板に臨時メッセージが表示された。優勝を祝うポスターもあちこちに張られ、利用客らが笑顔で撮影していた。

 周辺では、野球部の凱旋を期待して一時多数の人が集まったが、選手らは現れず。あまりの人の多さに学校関係者が「選手は来ません」と呼びかけると、「えー」と声が漏れ、ため息交じりに帰る人もいた。

 横浜市の会社員越前誠さん(51)は「神奈川県勢が優勝から遠ざかっていたので本当にうれしい」と興奮。高校2年柿本ようさん(16)は「県大会からずっと見てきて、甲子園にも応援に行った。髪の長さが話題になったが、高校野球にも多様性の時代が来ると思う」と感激していた。

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