読める?外岩戸晟士 初出場の15歳は次週プロツアーQTに挑戦

高校1年生の外岩戸晟士。全国に同じ性は50人ほどだとか…(撮影/奥田泰也)

◇国内男子◇Sansan KBCオーガスタ 初日(24日)◇芥屋GC(福岡)◇7216yd(パー72)

同じ苗字の人は親族以外で出会ったことがない。15歳のアマチュア、外岩戸晟士(ほかいわど・せいじ)は7月末の「九州ジュニア」で優勝して今週レギュラーツアーに初出場。来週には2024年シーズンの出場権をかけた予選会(ファーストQT)に臨むという。

QTは12月のファイナルステージまで4次にわたる厳しい争い。アマチュア選手にとってはプロ入りの“登竜門”のひとつで、外岩戸は今春、通信制の東京・代々木高に入学したばかりにして早くも転向を志している。

競技ゴルファーの父・市郎さんの影響から、故郷・鹿児島で3歳に時にクラブを握った。小学校5年生の時にはプロでの活躍を目標にしたという。173㎝、85kgの立派な体格。週に2回程度は通うプールでは1日で1500m近く泳ぐ。PGAツアーの映像も毎週チェック。ゴルフ以外の趣味を問われても「うーん」と頭を抱えてしまうほど熱中している。

初めてのレギュラーツアーで堂々のスタート(撮影/奥田泰也)

この夏から練習拠点が宮崎になった。国内屈指の練習環境を誇る、フェニックスCCまで徒歩圏内のエリアに住居を構えてくれた家族には感謝してやまない。愛息が幼い頃から「本人がやりたいなら」とバックアップしてきた市郎さんは、プロサッカー選手の本田圭佑の「環境にこだわれ」という言葉に感銘を受け、最大限のサポートを尽くしている。

早期のプロ入り志向には身近な先輩たちの影響もありそう。同じ志布志市で育ち、「トモヨ」と親しみを込めて呼ぶ池村寛世は高校を中退してプロ入り。鹿児島出身の稲森佑貴は高校時代の16歳で日本プロゴルフ協会のプロテストに合格した。「早くプロになりたいという夢があった」という熱は高まるばかりだ。

初出場のレギュラー大会。「自分がここにいていいのかな…」と緊張のティオフから2連続バーディを奪うなど、初日を「68」でまとめて4アンダーの14位にいる。「まず目標は予選通過。4日間、回りたいです」。憧れの舞台へ、大きな一歩を踏み出した。(福岡県糸島市/桂川洋一)

© 株式会社ゴルフダイジェスト・オンライン