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栃木県宇都宮市と芳賀町などが進める次世代型路面電車(LRT)の宇都宮芳賀ライトレール線が、26日開業する。初運行を目前に控え、両市町や運行会社「宇都宮ライトレール」は最終の準備に追われている。全線新設は国内初で、県内外の注目を集めるLRT。財政負担などから根強い反対論が繰り広げられ、開業延期や脱線事故にも見舞われたが、構想30年の一大事業がついに走り出す。
LRTは両市町が軌道などを整備し、同社が車両を借りて運行する。JR宇都宮駅東口から芳賀・高根沢工業団地までの14.6キロ。大型商業施設や大学、高校、工業団地などに19の停留場を設けた。通勤通学時間帯は約8分間隔、それ以外は約12分間隔で走り、全区間運行の所要時間は48分間。運賃は150~400円。開業に合わせ、市はバス路線や地域内交通の充実を図る。
開業当日は午前10時から開業式、同11時10分から発車式、同11時40分からパレードが同駅東口周辺で行われる。一帯は午前9時半~午後1時、交通規制される。発車式は一般観覧エリアを設けるが、整理券が必要。午前8時から同駅東口、ライトキューブ宇都宮2階歩行者デッキで先着300人に配布する。
一般の運行開始は午後3時。午前8時から同駅東口停留場で、乗車時間指定の整理券を配布する予定。
LRT構想は1993年に市東部の渋滞対策として始まった。2016年、国が軌道運送高度化実施計画を認定。18年5月に起工式が行われ、23年3月に全線で工事が終了した。総事業費は684億円。
この間、市長選の争点にもなり、導入の是非を巡って激しい論戦が繰り広げられた。着工後も相次ぐ開業時期の延期、事業費の大幅増加、試運転中の脱線事故など曲折をたどった。市は同駅西側の整備計画も進めており、30年代前半の開業を目指している。