鈴木晃祐 同世代の蝉川泰果、中島啓太、平田憲聖への思い

鈴木晃祐は2000年生まれの次の“刺客”(撮影/奥田泰也)

◇国内男子◇Sansan KBCオーガスタ 2日目(25日)◇芥屋GC(福岡)◇7216yd(パー72)◇晴れ時々曇り(観衆2641人)

直近で出場した2試合はいずれも5位の好成績でも、後味は大きく違う。鈴木晃祐は7月、「セガサミーカップ」は16位で迎えた最終日に「65」をマーク。3週前の「横浜ミナト チャンピオンシップ」は4位から「69」で順位を下げてフィニッシュした。なにせ待望の優勝争いで同世代の2人に後れを取ったから、忘れられるはずがない。

シーズン2勝目を挙げた中島啓太を、最後まで追い詰めたのは蝉川泰果だった。同じ組でプレーしていた鈴木にとっては東北福祉大時代の同級生。キャプテンだった蝉川を副キャプテンとして助ける役割を担った。

かつてのチームメートはアマチュア時代からツアーですでに通算3勝。横浜で「蝉川のチャージ力、最終日の爆発力で自分は劣るのが反省でした。最終日に伸ばして優勝争いができないといけない」と、いまある差を見せつけられた思いだった。

今季2勝の平田憲聖を含めた3人は小学生時代からの知り合い。「(自分は)ずっと追いかける立場にいたけれど、3人に比べて、勝っている部分もあったり…。あ、啓太はズバ抜けていたので、(勝る部分が)なかったかもしれないですけど…(笑)。2人(蝉川と平田)にはちょっと勝っている自分、負けている自分がいた。そこの頃からお互いを高め合う存在だと自分は感じていました」。小さい頃からパッティングが持ち味で、ナショナルチームにも在籍した大学時代は彼らに劣ると感じていた1W、アイアンショットを磨いてきた。

23歳にして「先を越された」思いを抱えても、ライバルたちのニュースはいつも歓迎できたという。「悔しい部分もあったんですけどそこはしょうがない。次に自分が優勝すればいいだけの話で。同期の優勝を機に頑張ろうという気持ちになった」。今季は下部ツアー開幕3戦で2勝。レギュラーツアーでも賞金ランクで14位につけて翌年のシード獲得の可能性は十分なポジションにいる。

4アンダー36位の平田、3アンダー48位の中島、国内ツアーでプロ転向後初めて予選落ちを喫した蝉川を大きくリードする通算11アンダーの2位で決勝ラウンドに進出した。「1日目、2日目と変わらず、やることをやるだけ。あしたからもそんなに意識をせずに自分のゴルフができれば」と実直に残りホールと向き合う。(福岡県糸島市/桂川洋一)

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