リアム・ローソンのF1デビューが正式発表。左手骨折のダニエル・リカルドに代わりオランダGPに参戦

 現地時間8月25日、スクーデリア・アルファタウリはプレスリリースを発行し、F1第14戦オランダGPのフリー走行2回目(FP2)でのクラッシュにより左手の中手骨を骨折したダニエル・リカルドに代わり、リザーブドライバーを務めるリアム・ローソンがフリー走行3回目(FP3)よりオランダGPに参戦すると正式発表した。

 25日午後に行われたFP2の開始から約10分が経過した序盤、ターン3でオスカー・ピアストリ(マクラーレン)がバランスを崩し、リヤからスポンジバリヤにクラッシュした。

 そのピアストリのクラッシュ直後に同じくターン3の、ピアストリがマシンを止めたすぐそばという位置でダニエル・リカルド(アルファタウリ)がノーズからからタイヤバリヤにヒットした。

 そのヒットの瞬間、リカルドは左手でステアリングを握ったままであったことから、アクシデント直後から無線で左手の違和感を訴え、マシンを降りた際にも左手を抱える姿が見られた。

2023年F1第14戦オランダGP FP2でクラッシュを喫したダニエル・リカルド(アルファタウリ)
2023年F1第14戦オランダGP FP2でクラッシュを喫し、左手を抑えながら歩くダニエル・リカルド(アルファタウリ)

 アルファタウリによると、その後リカルドは現地の病院に運ばれさらなる検査を受けた。その際に受けたX線検査の結果、左手の中手骨を骨折していることが確認され、アルファタウリは「リカルドは今週末のレースを続行することができない」と判断。オランダGPの残りのセッションにはチームのリザーブドライバーを務めるローソンを起用すると発表した。

 急遽F1参戦が決定したローソンはニュージーランド出身の21歳。2022年にFIA F2でドライバーズランキング3位となると、今季2023年シーズンはレッドブルとアルファタウリのリザーブドライバーを務めつつ、日本のスーパーフォーミュラにTEAM MUGENから参戦。デビューレースとなった第1戦富士で勝利を飾ると、第7戦もてぎ終了時点で最多勝となる3勝をマークし、宮田莉朋(VANTELIN TEAM TOM’S)に次ぐドライバーズランキング2位につけている。

2023スーパーフォーミュラ第1戦富士 リアム・ローソン(TEAM MUGEN)
野尻智紀と表彰台で握手をかわすリアム・ローソン(TEAM MUGEN)
2023年F1第14戦オランダGP 金曜日はレッドブルのウェアを着ていたリアム・ローソン(アルファタウリ)

© 株式会社三栄