大谷手術ならより長期要す 医師、2度目は難度上がると指摘

レッズとのダブルヘッダー第1試合の2回、マウンドで手元に目を落とすエンゼルスの大谷翔平。この後、降板した=23日、アナハイム(共同)

 米大リーグ、エンゼルスの大谷翔平の右肘靱帯損傷が判明し、2018年に続いて2度目の靱帯再建手術に踏み切る可能性が取りざたされている。野球選手の肘障害に詳しい慶友整形外科病院(群馬県館林市)の古島弘三医師は25日、共同通信の取材に応じ「慎重にならざるを得ない。1度目よりも早く復帰するということはまずない」と、回復により長い期間を要するとの見解を示した。

 18年10月に手術を受けた際は、19年5月から打者のみで出場、投手では20年に復帰した。仮に再度の手術となると「手術の難易度は格段に上がる。選手のパフォーマンスは戻せるが、執刀側が難しい作業になる」と指摘。一方で「部分損傷でも痛みがあるならば手術は必要」と判断基準を示した。

 今季の登板はなくなったものの、打者として出場を続ける方針だ。「二刀流」ならではの状況だが、医師の立場から「投手としての復帰を考えた場合、肘が痛いのに試合に出続けることはお勧めはできない」と述べた。

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