セルフ脱毛、相談増加 安価、手軽さに潜む危険

 サロンで自ら機器を扱う「セルフ脱毛」に関する相談が各地の消費生活センターなどに相次いで寄せられている。医師による医療脱毛より安価で、下半身など人に見られたくない部位も手軽に脱毛できる点が人気だが、機器の扱いを誤ってやけどをしたり火事になりかけたりといったトラブルが頻発。専門家は、肌の状態によって強度を変えるなどの対応が欠かせず「事故は自己責任と考えるべきだ」と警告する。

 「セルフ脱毛サロンで脱毛したら発疹が出た」。東京都消費生活総合センターに20代女性からこんな相談が寄せられた。

 同センターによると、女性は皮膚科医に「脱毛が原因の可能性がある」と診断されたため、サロン側に治療費などを求めたが「問題が起きた場合は自己責任を負う」と書かれた同意書にサインしていたため、補償はかなわなかった。

 国民生活センターによると、セルフ脱毛を含む「セルフエステ」に関する相談件数は、2014年度の5件から22年度は508件まで増加した。

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