英ヴォーグ誌「世界で活躍する女性」が物議 アスリートは実績ないトランスジェンダー選手のみ、カミラ妃ら25人選出

英ヴォーグ誌が発表した「世界で活躍するパワフルな女性Top25」が物議を醸している。25人のうちアスリートがトランスジェンダーの自転車競技選手として知られるエミリー・ブリッジズ(21)のみだったことで、批判が集中することとなった。

エミリーは英自転車競技の女性部門にトランスの選手の参加が禁止されたことに反対するキャンペーンを展開、同誌の9月号に特集された同ランキングに入る要因となった。同ランキングには他にもカイリー・ミノーグ、カミラ王妃、映画監督のレイン・アレン=ミラー、現在アレキサンダーマックイーンのクリエイティブディレクターのサラ・バートン、女優のジョディ・カマー、モデルのライラ・グレース・モスらの名前が挙がっている。

今回のリストに関して元オリンピック出場マラソン選手のマーラ・ヤマウチがSNSにこう綴っている。「現在ブダペストで開催中の世界陸上競技選手権大会で何人もの素晴らしい女性アスリートたちが競技しています。他のスポーツでも英ヴォーグが選出できた素晴らしい女性アスリートが大勢いました」

一方、女性や少女の権利を擁護する活動をする団体フェア・プレイ・フォー・ウィメンのフィオナ・マッケンナはデイリー・テレグラフ紙にこう話している。「エミリー・ブリッジズはまだ国際的な自転車競技選手ではなく、ブリッジズがこのランキングにいる理由はわかりかねます」「七種競技のカタリーナ・ジョンソン=トンプソンは世界チャンピオンになりました。非常にタフな大会での世界チャンピオンです。彼女がランキングに入るべきでブリッジズではありません」

イギリスの自転車競技におけるトランスジェンダー女性のレース参加禁止は今年5月に決定、トランス活動家らから猛反対を受けた一方で、ジェンダーに批判的な活動家らは支持を示していた。当時エミリーはこの取り決めに関して、トランスのアスリートらに対する「大虐殺」と話していた。

(BANG Media International/よろず~ニュース)

© 株式会社神戸新聞社