八戸の老舗・柏木旅館 客間がイベントホールに 9月8~10日 こけら落とし公演

柏木旅館の客室を改修したイベントホール
1919(大正8)年創業の柏木旅館の外観

 青森県八戸市寺横町にある1919(大正8)年創業の老舗旅館「柏木旅館」1階の客間4室が改修され、イベントホールに生まれ変わった。同市の「演劇集団ごめ企画」(柾谷伸夫代表)が9月8~10日、こけら落としの特別公演「南部昔コ語り&演劇&群読『三コ』」を上演する。ごめ企画団員で同旅館の柏木七穂(ななほ)さんは「面白いことができそう。多くの人が集まるようになれば」と期待を寄せる。

 柏木さんによるとホールになった客間は、宿泊客の減少などで近年は使われる機会が減り、物置にしていたという。神戸市から毎年のように宿泊に訪れる友人夫婦と「せっかくの広い客間。使わないともったいない」などと話している中で、ホールへの改修を考えるようになった。

 柏木さんは昨秋、妹と協力して改修に向けた片付けに着手。畳を剥がし、大工が床や壁にスギの板を張り付け、今年2月にホールらしいスペースができた。以降は網戸張り替えや照明の設置などを進めてきた。

 広さは24畳で、スギの爽やかな香りが漂う。柏木さんは、古いものの中に新しいものがあるアンバランスさがいい-とホールの魅力を語る。

 老舗百貨店の閉店などにより「中心街に人が来なくなっている」と柏木さん。ホールの利用方法について「いろいろな方と話し合いながら模索していきたい」と話した。

 公演は8日が午後7時~8時15分、9日が午後2時~3時15分と同5時~6時15分、10日が午後2時~3時15分。入場料は大人千円、学生500円で事前予約が必要。公演の来場者は、同旅館の駐車場使用不可。問い合わせは同旅館(電話0178-22-7431、午後9時まで)へ。

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