企業8割「脱紙」進む 障壁はリテラシー不足

ペーパーレス化の取り組み内容、ペーパーレス化の障壁

 8割超の企業がペーパーレス化に取り組んでいるとの調査結果を、名古屋市のIT関連会社「デージーネット」がまとめた。リモートワークの定着や環境保全に対する意識の高まりが背景にあるとみられる。一方、電子化の障壁として「ITリテラシーの不足」や「導入コストが高い」などの理由が挙がった。

 デージーネットが4月と7月に東京と名古屋市であった展示会で、企業の担当者約180人にアンケートを実施した。

 ペーパーレス化に取り組んでいるとの回答は約87%に上り、具体的には「紙データの電子化」(54%)や「ウェブ会議システムの導入」(約41%)が上位を占めた。経費精算や請求書の電子化も目立った。

 一方、導入の障壁を問う項目では「ITリテラシー不足」が約37%で最多だった。「導入コストが高い」(約34%)、「紙を使った運用ルールを変えられない」(約22%)が続いた。

 デージーネットの担当者は、現場レベルで導入を求めても幹部が必要性を理解しないケースもあると指摘した。

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