富士山麓で「吉田の火祭り」 巨大たいまつ100本

夏の登山シーズンの終わりを告げる「吉田の火祭り」=26日夜、山梨県富士吉田市

 世界文化遺産の富士山の麓、山梨県富士吉田市で26日夜、夏の登山シーズンの終わりを告げる「吉田の火祭り」が開かれた。約100本の巨大なたいまつにともされた炎が晩夏の夜空を赤く染め、見物客を魅了した。

 午後6時半過ぎ、北口本宮冨士浅間神社に続く道に並んだ高さ約3メートルのたいまつに火が付くと、見物客から歓声や拍手がわき起こった。

 「日本三大奇祭」の一つとされる吉田の火祭りは、富士山の噴火を鎮めるために行われてきた。静岡県清水町から初めて訪れたという会社員青木均さん(60)は「夜にともるたくさんのたいまつは幻想的。神事も見たが、非常に厳かな祭りだと感じた」と感激した様子だった。

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