骨折のリカルド、日曜にも手術へ。復帰目標は9月のF1シンガポールGPか

 レッドブル・レーシング代表クリスチャン・ホーナーは、F1オランダGPのFP2で負傷したアルファタウリのダニエル・リカルドが今週にも手術を受けることを明かし、来月のシンガポールGPでの復帰を目指すことになるかもしれないと語った。

 FP2セッション開始約10分のところで、ターン3でオスカー・ピアストリ(マクラーレン)がコースオフし、クラッシュ、マシンを止めた。ピアストリのマシンが見えないままコーナリングしたリカルドは、事故を回避することができず、ウォールに突っ込んでしまった。直後に手の痛みを訴えていたリカルドは、地元の病院でX線検査を受けた結果、左手の中手骨に損傷を負っていることが確認された。土曜日以降、代役をリザーブドライバーのリアム・ローソンが務めている。

2023年F1第14戦オランダGP ダニエル・リカルド(アルファタウリ)がクラッシュ
2023年F1第14戦オランダGP クラッシュ直後、左手を押さえるダニエル・リカルド(アルファタウリ)
2023年F1第14戦オランダGP リアム・ローソン(アルファタウリ)

 リカルドは今週日曜にも、著名なMotoGPの外科医であるザビエル・ミル医師のスペインのクリニックで手術を受ける予定だ。ミル医師は、今年開幕直前にランス・ストロール(アストンマーティン)が手に骨折を負った際に、担当したことでも知られる。

 ホーナーは『Sky Sports』に対し、リカルドはアルファタウリでF1に復帰したばかりで、再びレースから離れなければならないことを非常に悔しがっていたと語った。

「昨日の夜、彼と話したところ、そのことを一番悔しがっていた」とホーナー。

「長い休みをとり、調子を取り戻し、マシンに戻ったところだったのに、またベンチに戻ることになったのだ」

「それを彼は悔しがっているのだと思う。アルファタウリはマシンを改善し始めていた。彼はそれを感じていただけに、残念だったのだと思う」

「心の片隅で彼は、シンガポールを(復帰の)ターゲットにしていると思う。だが、シンガポールはカレンダー中、最もタフなサーキットのひとつだ。自然の成り行きに任せるしかないだろう」

 ミル医師の実績から、ホーナーは、リカルドが通常より早く回復することを期待している。

「骨折の場所を整えるために、明日ちょっとした手術を受けるかもしれない。きれいな骨折だったが、回復にどれぐらい時間がかかるかだ」

 オランダGPの翌週にはイタリアGPが開催され、シンガポールは9月15~17日に行われる。

2023年F1第14戦オランダGP ダニエル・リカルド(アルファタウリ)

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