決定力欠いたローマがヴェローナのカウンター2発に沈む…今季初黒星で開幕2戦未勝利に【セリエA】

[写真:Getty Images]

セリエA第2節、エラス・ヴェローナvsローマが26日にスタディオ・マルカントニオ・ベンテゴーディで行われ、ホームのヴェローナが2-1で勝利した。

ホーム開幕戦となったサレルニターナ戦を2-2のドローでスタートしたローマ。今季初勝利を目指したアウェイゲームではヴェローナとの対戦となった。

開幕戦に続きベンチ入り禁止処分のモウリーニョ監督を欠くジャッロロッシだが、サスペンション明けのペッレグリーニとディバラの両エースが復帰。また、パレデスが初先発となった。

立ち上がりから押し込む入りを見せたローマだったが、相手のファーストチャンスで失点を喫する難しい入りに。4分、FKを撥ね返されてロングカウンターを浴びると、テラッチアーノのボックス手前からのミドルシュートをGKルイ・パトリシオがはじき切れず。こぼれ球に詰めたドゥダにワンタッチで押し込まれた。

開幕戦でも見受けられたソリッドさを欠く守備によって、いきなりビハインドを背負ったローマ。早い時間帯の同点ゴールを目指し、得意のセットプレーでチャンスを窺う。10分にはディバラの左CKをニアのクリスタンテが頭で合わすが、これは惜しくもクロスバーを叩いた。

時間の経過と共に攻勢を強めるアウェイチームは、足元での繋ぎに加え、背後を狙う動きを織り交ぜながら流れの中でもチャンスを創出。16分にはマンチーニのフィードに抜け出したペッレグリーニがボックス内での見事なキープからDFを外して右足シュートに持ち込むが、これを枠の右に外してしまう。

前半半ばから終盤にかけては2トップを起点に中盤の選手も積極的に前線に顔を出し、厚みのある攻撃を仕掛けるローマ。両ウイングバックの連携からザレフスキが決定的なシュートを放つなど、多彩な仕掛けを見せるが、最後のところで決め切れない。

すると、前半終了間際のアディショナルタイム3分には前がかりなところをドゥダのミドルレンジのスルーパス一本で引っくり返されてウンゴニエに独走を許す。スモーリングらの決死の戻りで攻撃を遅らせられたかに思われたが、ボックス右から見事な左足のシュートをファーポストに叩き込まれた。

前半序盤と終盤のロングカウンター2発に沈んで厳しい2点ビハインドで試合を折り返したジャッロロッシ。ハーフタイムではジョレンテ、クリステンセン、パレデスを下げてスピナッツォーラ、アワール、エル・シャーラウィを一気に投入。[4-3-3]のより攻撃的な布陣に変更した。

ここから一気に攻撃のギアを上げたいところだったが、立ち上がりにアクシデント発生。相手との接触プレーで頭部に強い打撃を受けたザレフスキが脳震とうの疑いでプレー続行不可能に。51分にカルスドルプがスクランブル投入された。

それでも、気持ちを切り替えてセットプレーからエル・シャーラウィ、マンチーニと続けて決定機を作ると、56分に1点を返す。ボックス手前でペッレグリーニが放ったグラウンダーシュートがゴール前で混戦を生む。浮き球のルーズボールに対して、GKモンティポに競り勝ったベロッティの頭での折り返しをゴール前のアワールが頭で押し込み、貴重なセリエA初ゴールとした。

ここから一気に畳みかけたいローマだったが、以降はヴェローナにゲームをスローダウンさせられて膠着状態に持ち込まれる。68分には運動量が落ち始めたディバラを下げてソルバッケンを最後のカードとして切った。

なかなか決定機まで持ち込めない焦れる展開が続くものの、攻撃を仕掛け続けるローマは、81分にベロッティの抜け出しからDFヒエンのファウルを誘うと、オンフィールド・レビューの結果、決定機阻止でヒエンが退場に数的優位を手にする。さらに、このプレーで得たボックス手前のFKの場面で名手ペッレグリーニが鋭いシュートを枠の左隅に飛ばすが、これは惜しくも枠に阻まれた。

その後、10分が加えられたアディショナルタイムではマンチーニのミドルシュートやアワールのヘディングシュートでゴールに迫ったものの、粘り強いホームチームの守備を最後までこじ開けることはできなかった。

この結果、ペッレグリーニとディバラの両エースが復帰したものの、指揮官不在の影響か、格下相手に競り負けたローマが今季初黒星で開幕2戦未勝利に。次節は開幕連勝のミランをホームで迎え撃つ厳しい序盤戦となった。

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