台風9号 猛烈な勢力で週半ば沖縄・先島諸島に接近のおそれ 新たに11号発生しトリプル台風予想

27日(日)午前9時の台風9号・10号の位置と進路予想と熱帯低気圧情報

 台風9号はあす28日(月)にも「猛烈な」勢力にまで発達する見通し。「猛烈な」勢力を維持したまま、週半ば30日(水)ごろは沖縄県・石垣島など先島諸島に接近するおそれがある。
 また、マリアナ諸島付近に新たな熱帯低気圧が発生し、今度24時間以内に台風11号に発達する見通し。9月4日(月)から6日(水)ごろは沖縄・奄美や西日本に接近するおそれがある。

台風10号は足早に東海上を北上

[上]28日(月)正午の雨・風予想[下]波の高さの予想

 きょう27日(日)午前9時現在、日本付近には台風9号と台風10号が発生している。台風10号は動き速く、足早に日本の東の海上を北上する見通し。日本に上陸する可能性は低いものの、今夜からあすにかけて東日本や東北太平洋側の沿岸の一部が風速15メートル以上の強風域に入る可能性がある。あす28日(月)にかけて強まる風やうねりを伴う高波などに注意が必要だ。
 台風10号はあす28日(月)にも進路を東寄りに変え、30日(水)には日本のはるか東海上で温帯低気圧に変わる見込み。

動き遅い台風9号 次第に猛烈な勢力に発達

27日(日)午前9時の台風9号の位置と進路予想

 台風10号とは対照的に、非常に強い勢力となった台風9号は動きが遅いことが特徴だ。このあと、海水温の高いフィリピンの東をウロウロとするため、あす28日(月)には強さの階級で1番上の「猛烈な」勢力にまで発達する見通し。「猛烈な」勢力を維持したまま、30日(水)には沖縄県・石垣島など先島諸島に接近するおそれがある。

30日(水)午後9時の雨・風予想

 沖縄は先島諸島を中心に、台風が接近する前のあさって29日(火)ごろから風が強まり、海上では次第にしける見通し。30日(水)から31日(木)にかけては先島諸島の一部が風速25メートル以上の暴風域に入るおそれがあり、雨足も強まって荒れた天気となる可能性がある。台風9号は動きが遅いため、沖縄では先島諸島を中心に影響が長引きそうだ。

新たに台風11号発生へ 沖縄・奄美や西日本に接近か

熱帯低気圧情報

 また、きょう27日(日)午前9時には、マリアナ諸島付近で台風の卵となる熱帯低気圧が発生した。今後24時間以内に台風11号まで発達する見通しだ。
 まだ予報には大きなブレがあるものの、熱帯低気圧から変わる予想の台風11号は9月4日(月)ごろに奄美や沖縄に、その後6日(水)ごろにかけて九州など西日本に接近するおそれもある。
 今後も最新の情報に注意し、9月は台風が日本に近づきやすい季節のため、各地とも台風への備えを怠らないようにしたい。

(気象予報士・鈴木悠)

© 株式会社ウェザーマップ