【ばんえい・はまなす賞】ヘッチャラが重賞2勝目…菊池「思い入れのある馬」

27日、帯広競馬場で行われた11R・はまなす賞(BG3・3歳4歳・ダ直200m)は、菊池一樹騎乗の3番人気、ヘッチャラ(牡4・ばんえい・鈴木邦哉)が勝利した。2着に2番人気のヤマカツエース(牡4・ばんえい・金田勇)、3着にクリスタルコルド(牡4・ばんえい・西弘美)が入った。勝ちタイムは1:41.9(馬場水分1.0%)。

1番人気で鈴木恵介騎乗、ツガルノヒロイモノ(牡4・ばんえい・長部幸光)は、7着敗退。

スタートから各馬勢いよく飛び出しほぼ一線のまま第一障害を越えていくと、道中はツガルノヒロイモノが積極的に先行し、それを見る形でホクセイタイヨウ、マルホンリョウユウ、アシュラダイマオーら後続が続く。中間点を過ぎたあたりで各馬徐々に位置取りを上げ一団になると、そのまま第二障害まで進行。第二障害では一番手で障害下に到着したヘッチャラが一息入れると先頭で仕掛け、アシュラダイマオー、ヤマカツエース、ツガルノヒロイモノら後続も挑戦。先頭で仕掛けたヘッチャラが一腰で障害を越えるが、差がなく障害を下りたヤマカツエース、ツガルノヒロイモノがヘッチャラに並びかけ3頭の叩き合いに。残り20mを過ぎたあたりでツガルノヒロイモノの脚が鈍り、ヘッチャラとヤマカツエースの一騎打ちになった。先頭を行くヘッチャラにヤマカツエースが一度は抜くと思われるくらいまで詰め寄るが、ゴールまで残りわずかというところで脚が止まり、見事粘りきったヘッチャラが叩き合いを制しゴール。3月の「ポプラ賞」に続く重賞2勝目を飾った。

2着は惜しくもゴール前で止まってしまったヤマカツエースが入り、3着には昨年の優勝馬のクリスタルコルドが入った。ヘッチャラを管理する鈴木邦哉調教師は、はまなす賞をオイドンで制した2012年以来3度目の勝利、騎乗した菊池一樹騎手は初勝利となった。

菊池一樹騎手
「勝利することができて本当に嬉しいです。重量は気になりませんでしたが、馬の体調と展開を意識しながら騎乗しました。良いスタートを切ってくれたので、ペースを早くしようと思い先へ、先へと行きました。障害は必ず上がってくれると信じて騎乗しました。障害を下りた後も我慢しながら頑張ってくれました。この馬は一生懸命で最後までしっかり歩いてくれ、小さい頃から見ている馬なので本当に思い入れのある馬です。まだまだ暑いですが、これからも頑張っていきますので応援よろしくお願いします」

鈴木師「自厩舎馴染みの系統」

はまなす賞 口取り (C)ばんえい十勝

鈴木邦哉調教師
「ヘッチャラはミサキスーパー、テンカムソウから3代続く自厩舎の馴染みの系統で、ミサキスーパーの時から銀メダルばかりだったことを考えれば良くやってくれたと思います。同世代に1頭強い馬がいるのでなかなか簡単には勝たせてくれないですが、それでもレースでは全能力を発揮してくれるのですごい馬だなと思っています。その頑張りを見ているので負けて悔いなしというレースも多々ありますが、やはりいつでも勝たせてやりたいという思いはありますので勝てたときはすごく嬉しいです。35度以上の暑さが続いたので体調のメンテナンスで苦労した部分がありましたが、私が思う以上に馬が頑張ってくれました。今年は猛暑で体調の悪い馬も多く馬券も買いづらいかもしれませんが、ばんえい競馬を大事に思って今後も応援していただけたらありがたいです」

ヘッチャラ 53戦9勝
(牡4・ばんえい・鈴木邦哉)
父:テンカムソウ
母:クロカミ
母父:シュンライズ
馬主:鈴木公伸
生産者:島崎幸喜

【全着順】
1着 ヘッチャラ
2着 ヤマカツエース
3着 クリスタルコルド
4着 ホクセイタイヨウ
5着 アシュラダイマオー
6着 ジェイヒーロー
7着 ツガルノヒロイモノ
8着 ヤマノコーネル
9着 マルホンリョウユウ
10着 キョウエイプラス

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