幽玄の世界へ誘う「臼杵石仏火まつり」 来場者は厳かな姿を楽しむ【大分県】

かがり火がたかれた幻想的な空間で、来場者は石仏の厳かな姿を楽しんだ=26日夜、臼杵市深田の臼杵石仏

 「国宝臼杵石仏火まつり」が26日夜、臼杵市深田の臼杵石仏とその周辺であった。かがり火とたいまつの炎が石仏の里を幻想的に照らし、訪れた人は幽玄の世界に浸った。

 火まつりは地元の虫送りや豊作祈願、地蔵祭りを発展させた晩夏の恒例行事。四つの石仏群前を中心にかがり火9基を置き、参道や麓の公園にはたいまつ約千本が並べられた。

 供養法要の後、午後7時に点火を開始。柔らかな明かりが暗闇を点々と照らし、来場者は厳かに浮かび上がった石仏の姿などを楽しんだ。会場では地元焼酎のカボス割りが振る舞われた他、豊後吉四六太鼓の力強い音色が祭りを盛り上げた。

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