中国恒大、計12兆円の赤字 2年半で、債務超過続く

中国恒大集団のロゴを掲げるビル=2022年3月、中国重慶市(共同)

 【北京共同】経営再建中の中国不動産大手、中国恒大集団が27日発表した2023年1~6月期連結決算の純損益は330億元(約6600億円)の赤字だった。21年と22年の12月期連結決算の赤字額と合計すると2年半で6149億元(約12兆円)の規模となる。6月末時点の負債総額は2兆3882億元で債務超過の状態が続き、経営再建への道筋は不透明のままだ。

 香港証券取引所では恒大の株式の取引が28日、約1年5カ月ぶりに再開した。21年12月期決算を発表できずに、昨年3月に停止されていた。28日の朝方の取引では一時9割近く下落した。

 恒大は外貨建て債務の再編計画を今年3月に発表し、債権者の合意を目指している。今月17日には米ニューヨークの裁判所に外国企業の破産手続きを調整する連邦破産法15条の適用を申請。国際的な債務再編手続きの一環で、資産保全により円滑な経営立て直しにつなげる狙いだとしている。

 中国で不動産業は、関連分野を含めて国内総生産(GDP)の3割弱を占めるが、恒大は不振の象徴となっている。

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