解毒剤広告に「美白」効能うたう 名古屋の薬局チェーン

国に承認されていない効能を宣伝する文章を載せた「GOOD AID」のLINE画面

 関東、中部、関西で「おだいじに薬局」「セルフケア薬局」など約40店舗を運営する「GOOD AID(グッドエイド)」(名古屋市)が、解毒剤として処方される医療用医薬品のインターネット広告で、「美白・日焼け予防」などと国に承認されていない効能をうたっていたことが28日までに分かった。医薬品医療機器法に違反する可能性が高く、名古屋市が行政指導を検討している。

 医薬品医療機器法では、医療用医薬品の効能を国に承認された内容以外の表現で表示することを禁じている。同社はLINEで登録した顧客に対し、医療用の解毒剤の成分「グルタチオン」を「美白・日焼け予防」「アンチエイジング作用」、特定の整腸剤を「太りにくい体質になりたい人向け」などと宣伝する文章を日常的に送信していた。いずれも国から承認されていない効能だ。

 また厚生労働省の「医薬品等適正広告基準」にも反している疑いがある。この基準では、医療用医薬品は医療関係者以外の一般人向けの広告を禁じている。

 共同通信は同社にコメントを求めたが、期限までに回答がなかった。

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