グラミー賞3度受賞・小川さんに市民栄誉賞授与 「佐世保の文化、音楽を活性化させていきたい」

市民栄誉賞の表彰を受け、高校生とセッションを楽しむ小川さん(中央)=佐世保市、アルカスSASEBO

 長崎県佐世保市は27日、米音楽界最高の栄誉となるグラミー賞を3度受賞した同市出身の小川慶太さん(40)=米ニューヨーク在住=に、市民栄誉賞を授与した。
 小川さんは市立山澄中時代にドラムを始め、県立佐世保北高、甲陽音楽学院ドラムコースを卒業。2008年の米バークリー音楽院卒業後、世界的なドラマー、パーカッショニストとして活躍する。
 バンド「スナーキー・パピー」のアルバムで17、21、23年にグラミー賞に輝いた。2度目の受賞後の21年、同市は市民栄誉賞の授与を決定。新型コロナウイルスの影響などで今回の表彰式となった。
 この日、小川さんが出演する同市三浦町で開かれたイベント「させぼJAZZ」のステージで授与式があった。宮島大典市長は「世界と佐世保をつなぐあなたの演奏は郷土の誇り。市民に夢と感動を与えるもの。ジャズの街、佐世保の発展に大きく貢献した」と表彰状を手渡した。
 この後、小川さんは地元高校生バンドとのサプライズセッションを披露した。式後、小川さんは「佐世保でたくさんの先輩に音楽を教えてもらった。僕が高校生の時に受けていた刺激を同じように与えたい。多くの人に支えてもらった佐世保での演奏には、ほかと違う特別な感情がある。佐世保の文化、音楽を活性化させていきたい」と語った。
 市民栄誉賞は04年に創設。これまでにアテネ五輪野球銅メダリストの城島健司さんら4人が受賞。スポーツ関係以外では初となる。

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