「安倍晴明が最古の皆既食記録」 京都で天文観測の歴史学ぶ講座

オリジナルの望遠鏡を作る子どもたち(京都市中京区役所)

 平安京の「陰陽寮(おんみょうのつかさ)」が置かれるなど天文観測の中心地だった京都市中京区の歴史と天文学の関わりを学ぶ講座が19日、同区役所であった

 街中からは見えづらくなった星空に関心を持ってほしいと、同区役所が地元の児童約20人を招いて実施した。

 NPO法人花山星空ネットワークの作花一志京都情報大学院大教授は、陰陽師の安倍晴明が975年に日本最古の皆既食を記録したこと、飛鳥時代から平安時代末期までの陰陽師が記録した超新星爆発を歌人の藤原定家が日記「明月記」に転写したことなどを説明した。
「朱雀」や「吉田山」「源義経」など京都にちなんだ小惑星の名前も紹介した。

 講義後にはレンズや牛乳パックを用いてオリジナルの望遠鏡を作った。朱雀第二小の児童(11)は「作るのは少し難しかったけど、月を観測してみたい」と話した。

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