「街路樹に除草剤散布した」浜松のビッグモーター元店長が認める 浜松市は伐採の費用など請求へ

中古車販売会社「ビックモーター」の店舗の前にある街路樹が枯れるなどしている問題で、すでに閉店している浜松柳通り店の元店長が「過去に店舗前の街路樹に除草剤を散布した」と認めていることが新たに分かりました。

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<伊豆川洋輔記者>
「浜松市東区のビッグモーター柳通り店があった場所です。今は違う店舗が入っていますが、このテナントの前の街路樹をめぐり、新たな事実が発覚しました」

8月28日開かれた浜松市の定例会見。中野祐介市長は、8月22日に市役所を訪れたビックモーターの関係者が、すでに閉店している浜松柳通り店で除草剤の散布があったと報告したことを明らかにしました。

ビックモーターの聞き取り調査に対して浜松柳通り店の元店長が「過去に店舗前の街路樹に除草剤を散布した」と認めたということです。

2017年8月に撮影された「ビッグモーター浜松柳通り店」付近の画像。別の店の前の背の低い木は葉が繁っていますが、ビッグモーターの前は葉が枯れています。

浜松柳通り店がすでに閉店している2019年7月の画像です。低木は刈り取られ、雑草が生い茂っています。

今回、証言をした元店長が浜松柳通り店で働いていたのは2017年9月から2018年の9月までの間。画像からは、この店長の就任前から除草剤が撒かれていた可能性も見えてきます。

<浜松市 中野祐介市長>
「我々としては遺憾であります。街路樹整備も含めて市民の皆様の税金で行っている事業でありますので。我々としてはかかった費用これまでにですね、についてはしっかり請求をさせていただいて、市民の皆さんの税金への損害がないようにしっかりしていきたい」

浜松市が倒木の恐れがあるとして、これまでに伐採した高い木は、今回、除草剤を撒いていたことが発覚した浜松柳通り店で1本。現在営業している浜松市東店で6本。すでに閉店した浜北店と浜松店でそれぞれ3本ずつとなっていますが、今回のビッグモーターから浜松市への報告で、浜松東店と浜北店は「除草剤の散布はなかった」と確認。浜松店(すでに閉店)の当時の店長からはヒアリングできなかったという事です。

一方で、現在営業中で保険金の不正請求について国土交通省が検査を実施中の浜松南店は、元々、店舗の前に街路樹はありませんでした。

ビッグモーターは除草剤の散布の有無にかかわらず、倒木の恐れから市が木を伐採した費用などについて負担する意思を示しているということです。

<浜松市 中野祐介市長>
「そのかかった費用についてビックモータに請求をしていきたいと考えているところです」

県内の「ビッグモーター」をめぐっては、富士店で県道沿いの低木の一部がなくなっているのが確認されていて、県が原因確認のために土壌調査を行っています。

土に除草剤の成分が含まれているのか?つまり、富士店でも除草剤は撒かれたのか?今週中には結果が出る見通しです。

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