牛岳スキー場値上げ リフト1日券、340円増の4000円

ウインタースポーツを楽しむ人でにぎわうゲレンデ=3月、富山市の牛岳温泉スキー場

  ●20年ぶり、電気代高騰受け

 富山市の牛岳温泉スキー場(山田小谷)は今季、リフト使用料を平均で約1割値上げする。値上げは消費税引き上げを除き、市町村合併前の旧山田村が運営していた2003年以来。電気料金の高騰に対応するためで、大人の1日券であれば3660円から4千円に変更となる。

 同スキー場はリフト3基を稼働させている。ほかの設備も含めた電気料金は従来、年間約2千万円だったが、昨年度は2700万円に増加。ゲレンデ管理などに必要な燃料の価格も上がった。昨季はリフト使用料を据え置いたが、今後さらに費用の増加が見込まれ、県内スキー場の値上げ状況も参考に改定を決めた。

 値上げに合わせ、44種類あったリフト券を17種類に見直し、利用者に分かりやすくする。これまで中学生以上を大人料金としていたが、改定後は高校生以上に変更する。団体料金は小規模校などに考慮し、対象を20人以上から10人以上に引き下げる。

  ●キャッシュレス導入

 リフト券の購入はこれまで現金のみだったが、利用者の要望を受けキャッシュレス決済を導入する。デジタルサイネージ(電子看板)も新設して料金表や滑走可能なコースなどを表示し、利便性向上や券売所の混雑解消を図る。担当者は「値上げはやむを得ない。より便利になるので利用してほしい」と呼び掛けた。

  ●富山市、9月議会に改定案

 市議会9月定例会に料金改定などの条例案を提出する。9月補正予算案にキャッシュレス決済などの経費244万円を計上した。

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