「文章を書くこつ」公民館講座の通信を一冊に 国東市の元国語教諭・安達さんが自費出版【大分県】

「をりをりの記」を自費出版した安達郁雄さん=国東市国東町

 【国東】国東市国東町東堅来の元高校教諭安達郁雄さん(83)が「をりをりの記―文章講座『通信』―」(A5判、216ページ)を自費出版した。国語が専門教科で、16年前から地元の公民館講座で文章の書き方を指導している。「多くの人に書くことを好きになってほしい」と、受講生に毎月配っている「講師通信」を一冊にまとめた。

 本は6章構成。1章は文章を書くこつをはじめ、日々の生活で感じたことなどをエッセー風に記した「講師通信」117編を収録。世の中の不倫行為について孫と交わした楽しいやりとりも。2章以降は文章上達の近道や新聞を読む大切さなどを説いている。

 安達さんは東京の大学を卒業後、大分県に戻って高校の国語教諭になった。中津市や別府市の高校で教え、国東農工高で定年退職。その後も国東高で常勤講師を務め、文芸部の顧問として読後感想文コンクールで生徒を全国優勝に導いた。

 自身の文章力を磨くため、在職中は大分合同新聞やさまざまな雑誌などに投稿し、集英社のコンクールで入賞したこともある。

 講座はアストくにさきで、「暮らしに役立つ文章講座」「教科書で出会った古文・漢文」を月1回ずつ開いている。

 出版は2005年の「玄冬を前に―教育・読書・ことば」に続き2冊目。今回は300部を作製し、知人らに配布した。国東市内の図書館などにも寄贈する予定という。

 安達さんは「受講生だけに読んでもらうのは惜しいと感じた。文章を書こうと思う人の参考に少しでもなれば」と話している。

 1320円(税込み)で販売もしている。問い合わせは安達さん(0978.74.0616)。

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