大分商業高の古賀さん、簿記検定1級に合格 同校10年ぶり「将来は会計士に」【大分県】

日商簿記1級に合格した大分商業高3年の古賀怜王人さん=大分市

 【大分】大分市西浜の大分商業高簿記部の古賀怜王人(れおと)さん(18)=3年、副部長=が、日本商工会議所などが主催する簿記検定1級に合格した。大学で学ぶ程度の商業簿記や会計学などの知識が必要とされ、高校生にとっては最難関の検定試験。同校の合格者としては10年ぶり。

 同市滝尾中3年時に、別府商業高(当時)出身の父親から「簿記は最初にきちんと学ぶことが重要」と教えられ、大分商業高へ進学。体験入部で「面白い」と感じた簿記部に入った。1年時に日商簿記検定の2級と3級に合格した。

 今年1月から、1級の受験勉強を始めた。試験科目の商業簿記、会計学、工業簿記、原価計算を徹底して学び、6月の試験で見事に一発合格した。全国から社会人や大学生、専門学校生を中心に9295人が受験し、合格率は12.5%だった。県内の高校からは1人だけという。

 7月31日に合格発表があり、「えっ、受かったんだ」と驚いたという。部員(38人)にも好影響を与えており、1級の受験を志す後輩も出てきた。顧問の長倉幸蔵教諭(48)は「目標に向かい、実直に取り組んだ。理解するまで追究する姿勢が素晴らしい」とたたえる。

 卒業後は大学に進学し、在学中に公認会計士の資格取得を目指す。古賀さんは「簿記は世界共通。減価償却をなぜ毎年、計上するかなどの本質を理解できたときが楽しい。将来は会計士として企業に助言することで、大分の活性化につなげたい」と目を輝かせた。

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