「させぼJAZZ 発展させたい」 グラミー賞の小川さん 1300人魅了

表現力豊かなサウンドで観客を魅了する小川さん(右)のピアノトリオ「JAfro」=佐世保市、アルカスSASEBO

 佐世保の音楽文化を継承する「させぼJAZZ 2023」(実行委員会主催)が27日、佐世保市三浦町のアルカスSASEBOで開かれた。佐世保出身で世界、日本で活躍するパーカッション奏者の小川慶太さん=米在住=、新進ドラマーの山近拓音さん=東京在住=らが出演し、集まった約1300人の市民らに感動のステージを届けた。
 イベントはコロナ禍を経て4年ぶりに復活。佐世保が誇るジャズフェスへと成長させた故山下ひかるさんらの思いを引き継ぎ、今回で30回目を迎えた。
 オープニングは、県北地区の高校生で編成するグループのダイナミックなアンサンブル。続いてグラミー賞を3度受賞した小川さんに市民栄誉賞が授与され、小川さんはサプライズで高校生と名曲「風になりたい」をセッションした。

山近さん(右)とピアノ連弾のユニット「EYRIE」のステージ

 山近さんはピアノ連弾との若手ユニット「EYRIE」で出演。「ただいま」とあいさつし、探求心に満ちた斬新なサウンドを届けた。友情出演の米在住ボーカリストのグループ「ERIKA」は、情熱的なジャズで観客を魅了した。
 小川さんはピアノトリオ「JAfro」で登場。オリジナルなど幅広いナンバーの選曲で、中堅として音楽界をリードする表現力豊かな演奏を披露した。会場からは盛んな拍手。「音楽が盛んな街、佐世保に育ててもらった。させぼJAZZを発展させたい。音楽を絶やさないようにしたい」とメッセージを伝えた。
 来場した九州文化学園高3年の小林楓さん(17)は「エネルギーをもらった。いろんなステージがあり、心に響いた。来年も楽しみ」と語った。次回は小川さんらが出演して来年8月25日に開催される予定。

© 株式会社長崎新聞社