子どもの「夢の庭園」実現へ 半世紀ぶりの遊具更新でCF挑戦 創立150周年・島原第一小

CFを募っている実行委メンバー=島原市立第一小

  12月に創立150周年を迎える島原市立島原第一小の保護者らでつくる「島一小150周年実行委員会」が、老朽化している同校の遊具を新調しようと、目標額200万円のクラウドファンディング(CF)に取り組んでいる。8月28日現在、集まっているのは目標の1割弱で、全国の卒業生らに支援を呼びかけている。
 同校は1873年、「完全小学校 協律一番小学校」として開校。1947年に現在の校名となり、これまでに1万人超が卒業した。遊具は校庭脇の「上庭園」と呼ばれる高台にあり、現在は3連ブランコ、4連ブランコ、滑り台、ジャングルジムの計4基がある。
 遊具は半世紀前の100周年前後に整備されたとみられ、1973年度の卒業生でもある堀口達也・同市教育長は同校PTA会報に「3連ブランコは私が小2のころからあり、4連ブランコやジャングルジムは10歳のころに設置された」と証言している。
 保護者有志は4年前に遊具をペンキで塗り直したが、再びさびが出るなど老朽化が進んでいるという。実行委は新調への機運を高めるため、昨年の夏休みに児童を対象にした「夢の庭園」絵画コンクールを開催した。
 コンクールで最優秀賞を獲得した同校3年の松川凛咲(りさき)さん(8)は「友だちと一緒に乗って遊べるシーソーや、生きものを観察できるビオトープがほしいな」と遊具が新しくなるのを心待ちにしている。81年度の卒業生でもある実行委員長の片岡央(おう)さん(53)は「コンクールでは50点以上が集まり、色とりどりの遊具を描いてくれた。子どもたちの夢をぜひ実現したい」と意気込んでいる。

「夢の庭園」絵画コンクールで最優秀賞に選ばれた松川さんの作品(同実行委提供)

 支援募集はCFサイト「READY(レディー) FOR(フォー)」上で9月15日午後11時まで。目標額を達成した場合にのみ、同実行委は支援金を受け取ることができる。

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