患者の腹腔内に止血用ガーゼ残し10年近く…福井県内の病院で2013年に医療事故 坂井市が250万円賠償

 福井県坂井市は8月28日、市立三国病院で2013年4月、同市在住の患者の腹部手術中、止血用ガーゼを腹腔内に誤って取り残す医療事故があったと公表した。市は今年7月、損害賠償として約250万円の支払いを申し出て、患者と合意。9月1日開会の定例市会に和解議案を提案する。

 28日の市会全員協議会で、三国病院の浦健一郎副事務局長が説明した。

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 患者が昨年10月、他の病院を受診した際、コンピューター断層撮影(CT)検査でガーゼの取り残しが判明。同12月にこの病院で摘出手術を行った。取り残しによる体調不良などはないという。

 三国病院によると、13年の手術後、ガーゼの枚数が1枚足りなかったため、取り残しを疑いエックス線撮影を2度行ったが、ガーゼの存在を確認できず、手術前に確認した枚数が間違っていたと判断した。

 全員協議会で飴嶋慎吾院長は「ガーゼの枚数確認の徹底はもちろん、同様の事例が二度と起きないよう、全職員が気を引き締めていく。本当に申し訳なかった」と謝罪した。

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